モルドバとその前任地ケニア駐在期間中に私が接する機会を得たピースウィンズの活動振りは素晴らしく、現地の政府や国民からも高い評価が示されていました。
特にモルドバでは、2022年２月24日にロシアによるウクライナへの軍事侵攻が発生した後、直ちにピースウィンズは幹部をモルドバに派遣して首都キシナウに拠点を設け、急増するウクライナ避難民に対する心身両面での支援活動を開始しました。
私は現地の日本大使として折に触れて視察の機会も得ましたが、熱意と誠意に満ちたスタッフ全員の働き振りがいつも印象的でした。2022年12月に外務省を定年退職後、自分の海外経験や外国語能力などを通じて僅かでも社会に貢献できればと考え、ピースウィンズに応募しました。

私は外交官としてルーマニア、ウクライナ、そしてモルドバという東欧諸国、また、アフリカにも駐在経験があることから、入職後の現在はこうした地域を中心に海外事業を勉強しているところです。
これと同時に、ピースウィンズを支援してくださる企業や団体さんとの交流も担当しており、私達の海外での人道支援活動などについてご紹介する活動にも従事しています。こうした機会なども通じて、我々ピースウィンズについてはもちろんですが、ＮＧＯの活動全般に対する日本社会の理解が深まっていくように、僅かでもお手伝いしたいと希望しています。

二つあります。
一つは、世界の様々な地域に視野を広げて各種支援活動に従事していけること。
周知のとおり国際社会は、難民や紛争、テロ、環境・気候変動、感染症、水や食料あるいはエネルギーなど、多くの課題を抱えています。地震や豪雨などの自然災害も頻発し、支援を必要とする人々は増え続けています。そうした人々への支援活動にピースウィンズの一員として関与できることを幸運と感じます。
二つ目は、素敵な仲間達と仕事ができることです。
ピースウィンズでは例えば、国内外の緊急人道支援活動や自然災害時の緊急事態発生時に直ちに出動できるように、多彩な分野の専門家が日々研鑽と努力を重ねています。彼らの高いモチベーション、あるいは、保護犬事業「ピースワンコ」に従事するスタッフ達の動物への深い愛情と優れた技能など、同僚として誇れる仲間達ばかりです。

先ずはアフリカの発展、そしてウクライナでの戦争の早期終結と復興です。
どちらも私が大使館員として駐在した場所ですが、政府、経済界にＮＧＯも参画する形で開発援助や復興が実現すれば何よりと思います。
もう一つは日本社会の中でのＮＧＯの役割の拡大、そして認識の向上です。
例えば2013年後半、ＳＤＧｓの土台を作った国連での公開作業部会の一連の会合に私は政府の代表として参加しましたが、欧米主要国ＮＧＯが自らの存在意義を示しながら積極的な主張を展開していたのが印象的でした。
日本社会で社会奉仕活動などに従事するＮＧＯの役割拡大に向けて様々な難題を克服しながらフロンティアを開拓してきたのは他ならぬピースウィンズの大西健丞代表ですが、今後更にそうした方向でＮＧＯがその社会的役割を増して行くように、僅かでもお手伝いしたいと希望しています。

ピースウィンズでは、営利追及でもなく名誉欲でもなく、社会に貢献したいという明確なモチベーションを共有するいろんな分野の専門家が協力して活動しています。
自身の経験や特殊技能をチームワークの中で発揮することを通じてピースウィンズが国内外で進める各種の支援活動に取り組み、そのような活動を通じて社会に貢献したいという希望を持つ人にとっては格好の職場と感じます。そのような気概を持った老若男女の応募をお待ちしています。