【 連携事例紹介 】// Contents
ピースウィンズが運営する災害支援プロジェクト「空飛ぶ捜索医療団”ARROWS”」は、11月5日(水)~8日(土)の4日間にわたり、愛媛県今治市と共催して第6回となる大規模訓練、「多機関連携災害時医療救助訓練(以下、多機関合同訓練)」を開催しました。

想定される被害への対応では、行方不明者の迅速な捜索・レスキュー活動、多数の傷病者への医療支援などがあります。この訓練では、80を超える実践的なシナリオをもとに、行政と民間支援団体、そして企業、あらゆる機関同士の連携が必要とされる被災地での支援活動を検証しました。
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「多機関連携災害時医療救助訓練 企業交流会」を開催
多機関合同訓練後の11月19日には、空飛ぶ捜索医療団を継続的にご支援くださっている企業・団体の皆さまをお招きし、「多機関連携災害時医療救助訓練 企業交流会」を開催しました。
当日は、運送業やIT企業、人材関連、メーカー、海運業、小売業、建設業、連合会など、多様な業種の皆さまにご参加いただきました。交流会は、企業の皆さまに日頃のご支援への感謝をお伝えするとともに、今後の連携の可能性を共に考える時間となりました。

交流会の様子
第1部では、まず参加企業の皆さまに自己紹介および各社様の支援の方法を共有いただきました。コーポレートマンスリーサポーター制度を通じたご支援、法人寄付や企業版ふるさと納税、ステークホルダーを巻き込んだご支援、協働プロジェクトや物資寄付と、支援のかたちは様々です。
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企業・団体様ごとの支援方法を共有することで、「災害支援に対する自社ならではの関わり方」をお互いに知っていただく機会となり、支援の幅広さを企業・団体様どうしで実感していただく時間となりました。


続くセッションでは、空飛ぶ捜索医療団プロジェクトリーダー稲葉、マネージャー田邊、災害医療支援船 船長の杉本、珠洲事務所事業統括の橋本らが登壇し、実際の支援活動について報告し、「多機関連携災害時医療救助訓練」の報告パートでは、これまでの訓練の“進化のプロセス”を、企業の皆さまにご覧いただきました。



懇親会で深まった、具体的な連携のイメージ
第2部の懇親会では、飲み物を片手に、空飛ぶ捜索医療団スタッフと企業様、企業様同士と、業種や立場を超えた自由な意見交換が行われました。



交流会を通して、企業の皆さまからは、このようなお声が寄せられました。
「平時からの訓練が、能登半島地震で確かな効果を発揮したとの話は、被災者の大きな支えとなったことを感じ、心を動かされた」
「自社の技術やサービスを、災害時の医療・物流・物資支援にどう生かせるか考えたい」
「被災地での取り組みや訓練の様子などが良く分かる、熱量の強さが伝わってくるイベントだった」
「自分たちの支援が、どのような活動に繋がっているかをリアリティをもって理解することができた」
「災害時において、具体的な連携の余地を感じた」


公的支援だけでは届かないところへ、民間とNGOの連携で
大規模災害が起きたとき、公的な資金や制度だけでは、どうしてもカバーしきれない部分が生まれます。
被災地の状況は刻一刻と変化し、必要な支援も多様化します。そこに機動的に対応していくためには、行政、支援団体、企業がそれぞれの強みを持ち寄り、補い合う関係が欠かせません。公的支援と民間の力が組み合わさってはじめて、「一秒でも早く、一人でも多くの命を救う」ことに近づくことができます。
「災害は待ってくれない。だからこそ、平常時から動き続ける組織でありたい」――今回の交流会では、そんな私たちの想いも率直にお伝えしました。また、多くの企業の皆さまと、協働のアイデアや平時からできる備えや社内啓発などについて、具体的な対話を持つことができました。今回の企業交流会は、スタート地点です。いただいたご提案のいくつかは、早速、実現に向けて準備を進めています。
今後、より実戦的で持続的な価値共創を、皆さまと共に育てていきたいと考えています。
ご参加・ご支援くださった企業・団体の皆さま、本当にありがとうございました。
これからも、空飛ぶ捜索医療団への温かいご支援、ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。





