ピースウィンズ・ジャパンは、紛争や災害、貧困などの脅威にさらされている人びとに対して海外国内問わず支援活動を行うNGOです。

海外人道支援

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2019.4.11

【シリア】国内支援―食糧で尊厳のある生活を支える―

シリア 海外人道支援

2011年3月以降、紛争の収まらないシリア危機はすでに9年目に入りました。
ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は現地の提携団体と協力して、紛争によって充分な食糧を買うことが難しくなった家庭に、食糧キットをお届けしています。

約1か月分の食糧が詰まっています
約1か月分の食糧が詰まっています
配布場所に集まる人々
配布場所に集まる人々

食糧キットには、米やパスタ、豆、小麦粉が入っています。シリアをはじめとする中東地域の代表的な主食は、ホブスと呼ばれる平たいパン(日本で「ピタパン」として知られているものに似ています)。このホブスを作るには、小麦粉が欠かせません。

右にあるのがホブス。爆撃を受けて損壊した建物に住む避難民の家にて
右にあるのがホブス。爆撃を受けて損壊した建物に住む避難民の家にて

このほかに入っているのは、保存のきくミート缶やイワシ缶、砂糖や塩。そしてシリアの人々の食生活に欠かせないもの、チーズと紅茶です。シリアの食事にホブスとチーズがないというのは考えられず、コップの底に溶けきらない砂糖が残っている甘い紅茶がなければ、食事が終わりません。団らんのときも紅茶は必需品です。通りすがりの人に「紅茶を一杯いかが」と声をかけ、気付いたら何時間も一緒におしゃべりしていた、なんていうこともよく聞く話です。

「きちんと食事がとれること」は、尊厳のある生活の基本です。そして、シリアでは、家族がそろう食事の時間がとても大切にされています。たとえ厳しい避難生活を送っていても、栄養が取れる、ということだけなく、食事の時間に少しでも喜びがうまれるようなものを届けたい。そう願って、できる限り人々が日常的に食すものを選んでいます。

国連によれば、長い避難生活、収入の機会が限られていること、農耕地が爆撃を受けたために農作物の生産高が減ったことなどで、シリア国内で650万人が食糧不足に陥っています。
ハリ(30歳)も、そのうちの一人です。食糧品店で働く彼は、年老いた両親と10人の兄弟をたった一人で養っています。

食糧キットを持ち帰るハリ(仮名)
食糧キットを持ち帰るハリ(仮名)

「今は質素な家にみんなで暮らしています。兄弟も仕事を探していますが、なかなか就職できません。物価も上がって、生活はとても厳しいです。たとえ1か月分でも、食糧キットはとても助かります。節約できた分でほかに必要なものを買うこともできます。何より、食糧キットは家族みんなを笑顔にします。」

支援がなくても普通の暮らしができるようになるように、PWJは、現地提携団体と協力をしてシリア国内での支援を続けていきます。

※本事業は、皆様からのご寄付のほか、ジャパンプラットフォームからの助成金により実施しています。今後とも、温かなご支援をよろしくお願いいたします。
※リアの現地情勢を考慮し、関係者に危険や不利益がおよばないよう活動地域の詳細は伏せ、人の名前は仮名を使用し、一部写真の加工をしています。

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