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私たちの活動

南スーダン危機から1年

世界一新しい国・アフリカの南スーダンで2013年12月15日に内戦が勃発してから今日でちょうど1年が経ちました。
南スーダン国内では2014年12月現在も分裂した軍閥による武装闘争が続き、国内避難民144万人と近隣国へ逃れた難民47万人(エチオピア19万、ウガンダ13万、スーダン11万、ケニア4万人)が今も避難生活を余儀なくされています。
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写真左:ジュバの国内避難民キャンプの様子
写真右:路傍に放置された戦車
PWJは2006年以来、同国ジョングレイ州において井戸掘削などの支援を続けてきましたが、内戦の勃発を受けて駐在員は国外退避を余儀なくされ、地方部に置いていた事務所2か所を閉鎖、現地スタッフも解雇しました。日本のNGO関係者は未だに南スーダンに立ち入ることができないため、現地で活動を続ける2つのNGOと提携し、隣国ケニアのナイロビを拠点に遠隔で水・衛生分野での支援を継続しています。
2014年の活動成果は、首都ジュバの国内避難民キャンプ2ヶ所でのごみ回収(3,500トン)、清掃、緊急トイレ建替(104基)と補修(54基)、水浴び場補修(35室)、手洗い場設置(20基)、衛生普及員育成(44名)と衛生普及活動のフォローアップ。そして内戦勃発前までPWJの活動拠点であったジョングレイ州ボー郡における学校トイレ(32基)と手洗い場(8基)の建設、教員の衛生研修(12人)と衛生普及を行うクラブの立ち上げ(4校)を行いました。このような活動を通して、対立するヌエル族とディンカ族双方を含む、ジュバの合計15,764人とボーの小学校4校に支援を届けました。
この他、10月に起きたナイル川の氾濫に伴う洪水被害に対し、ボー郡の中州に孤立した6島の計857世帯(5,142人)にバケツや浄水剤などを含む水・衛生キットをボートで配布してまわりました。
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写真左:国内避難民キャンプでのごみ回収の様子
写真右:配布した水・衛生キットの使い方を洪水被災者に説明
さらに、ケニアのダダーブ難民キャンプで難民支援を行っているPWJのケニア事業担当職員を含む調査チームを結成し、ケニアの南スーダン国境付近にあるカクマ難民キャンプを視察し、南スーダン難民への支援状況等を調査しました。現在行っている南スーダン国内での避難民支援に加え、カクマキャンプで南スーダン難民支援のための事業を来年度中に開始できるよう、現在調整を続けているところです。
南スーダン危機から1年が経ち、日本ではこの若い国が話題にのぼる機会もすっかりなくなってしまいましたが、現地では今も難民や国内避難民の流出が続いています。PWJはこれからも、紛争被害を受けて避難生活を続ける南スーダンの人々に必要な支援を届けるため、人々に寄り添いながら現地で活動を続けていきます。長引く避難生活の苦悩を少しでも和らげることができるよう、今後とも皆様のあたたかいご支援をどうぞよろしくお願い致します。
※本支援は、ジャパン・プラットフォームからの助成や、皆さまからのご寄付により実施しています。

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