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私たちの活動

【ネパール】初めて家に水が来たよ! あの震災から6年後のいま


あふれ出す水に興味津々の子どもたち

 
この写真が撮影された日、この3人の子どもたちにとっては、初めての体験があふれた日だったことでしょう。子どもたちの声だけでなく、大人たちの明るい笑い声と、興奮に満ちた歓喜の声が集落中にこだましました。
 
この子どもたちが生まれる、6年前の2015年4月25日にネパール地震が発生しました。その地震により、それまで村人が使用していた水源は枯れてしまいました。そのためこの子たちは、あふれる水を、自分の集落で見たことがありませんでした。
 
子どもたちは、蛇口から流れる澄んだ水を目の前にし、初めは腰をかがめてキラキラした笑顔で水を眺めていました。そして、恐る恐る水に触れ、その手が水の勢いで地面へ押される感覚を楽しむかのように、ずっと水と戯れていました。
 
バケツの水がいっぱいになると、今度は空のペットボトルを持ってきて、「水がもったいない」と言わんばかりに、ペットボトルに水を貯めていました。
 
水かけをして遊んだりするわけでもなく、手ですくった水を口にふくんだり、おもちゃを洗ったりする姿から、この幼い子どもたちが、今までどれだけ少ない水で生活してきたかが伺い知れます。
 


水を眺め続ける子どもたち

 

この子どもたちが住んでいるダダカテリ集落を含むシンドゥパルチョーク郡で、Peace Winds Japan (PWJ)は提携団体であるInstitution for Suitable Actions for Prosperity (ISAP 読み:アイサップ) とともに、安全な水の供給と、野菜づくりを通じた生計向上事業を行っています。
 


ダダカテリ集落

 
この集落では、水源が地震で枯れた後、他の水源から水を引いてこようとしましたが、乾季になると水が干上がっていました。そのため、村人は徒歩で往復1時間以上も離れた場所に毎日水くみに行かなければ生活ができませんでした。
 


水瓶を運ぶ女性

 
この集落に住むラマさんは、「私の家には、夫と8歳の娘の3人だけですが、家畜にも水が必要なので、定期的に2ガロン(約7.5リットル)の水を運ぶ必要があります。時にはそれ以上の水が必要となることもあります。人数の多い家庭では、水不足の問題は更に深刻です。乾季になると、私や夫が近隣の集落に水を汲みに行くことがあります。親切で協力的な人もいれば、遠くまで水を汲みに来ている私たちのことをなじる人もいます。心ない言葉に傷つくこともありますよ。」と語っており、水汲みは体力だけでなく、村人の心の負担にもなっていたようでした。
 
本格的な乾季には、家族と家畜のための水以外に、農業用の水も必要となります。トウモロコシの種まきのある農繫期には、夜中の1時に起きて水汲みに行く村人もいます。
 


乾季の少ない水で洗濯をするラマさん

 


乾季の水量

 
将来この集落を担うことになる子どもたちが、大人になっても水不足で困らないよう、私たちは給水施設のメンテナンス講習を実施しました。
今後は、水道料金をどのように集金しメンテナンスの費用に充てるかなど、集落の中での水利用の制度づくりのサポートを行ったり、水へのアクセスが改善したことによって可能となった野菜づくりの技術を伝え、生計向上も図っていきます。
彼らの笑顔が続くように、支援を続けたいと思います。
 
この事業は、外務省日本NGO連携無償資金のご支援を受け、ネパール政府や地元の方々のご協力を得て実施しております。
引き続き、皆様からのあたたかいご支援をお待ちしております。
 


蛇口をひねるメンテナンス講習受講者

 
 
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