ピースウィンズ・ジャパンは、紛争や災害などの脅威にさらされている人びとに対して国内外問わず支援活動を行うNGOです。

海外人道支援

Overseas

2009.6.11

ハラブジャ母子病院を設計者の荒木建築士が視察

イラク 海外人道支援

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、かつての毒ガス攻撃によって大きな被害を受けたハラブジャで、2008年8月から母子病院の建設を進めています。2009年5月までに鉄筋コンクリートの骨格部分がほぼ完成し、現在、一階内部の間仕切壁のブロック組積工事や、給排水管、電気、換気などの工事を進めています。5月には、設計を担当した荒木洋建築士が現地に入り、工事の進み具合などを確認しました。

現地のエンジニアと打ち合わせをする荒木建築士

現地のエンジニアと打ち合わせをする荒木建築士
(C)PWJ/Masatoshi KAKUMEN

ハラブジャは1988年3月、当時のサダム・フセイン政権から、毒ガス爆弾(サリン、VXなどの混合ガス)による攻撃を受けました。人口8万人のハラブジャで、市民約6000人が死亡し、約2万5千人が負傷したといわれています。現在でもハラブジャ地域では、先天性異常の新生児や妊娠異常の発生率が、周辺の地域よりも高くなっています。こうした状況に対応するため、PWJは産婦人科と小児科の病院を建設し、医療にかかわるスタッフの研修を実施することになりました。
建設中の母子病院は2階建て50床。手術室、分娩室、新生児室、検査室、産婦人科病棟、小児科病棟、緊急手術室を備えます。

2階床の型枠設置工事

2階床の型枠設置工事
(C)PWJ/Masatoshi KAKUMEN

ハラブジャの冬は寒く、1月から2月にかけては雪も降るため、しばしば作業ができない日もありましたが、3月以降暖かくなってからは、工事は順調に進みました。
5月に現地を視察した荒木建築士は、建設中の病院や宿舎を実際に確認し、設計どおりに建設されているかの確認を行いました。また、パートナーである現地の建築家とともに、仕上げに使用されるタイルや石を選んだりしました。

病院とエントランス通路

病院とエントランス通路
(C)PWJ/Masatoshi KAKUMEN

これからの季節は気温が上がり、50度を超える日もあります。8月にはイスラム教の断食月が始まる予定のため、日中の仕事は難しくなっていきますが、現地政府や業者の協力のもと、工事を着実に進めていきます。病院の完成は、2010年3月を目指しています。
※ハラブジャ母子病院の建設は、国連開発計画(UNDP)の協力も得て進めています。

病院の完成イメージ

病院の完成イメージ
(C)AN architects

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