SHARE
facebook X LINE
私たちの活動

Dr.坂田のバングラディシュレポート

2019年12月16日から22日まで、今年4回目の現地視察に行ってきました。長袖がないとやや肌寒い程度でとても過ごしやすい気候でした。

「Dhaka Community Hospital Trust本院訪問」
 今回は海外事業部長も視察に訪れたため、初日に提携団体であるダッカコミュニティホスピタルトラスト(DCHT)本部に行き、経営陣と会議を行いました。私は現地での手術がどのようなものかを見学するため、途中で院長先生と共に整形外科手術(大腿骨頭置換術)に入らせていただきました。日本の外科医から見たらやや雑に見える手技でしたが、一定レベルの清潔動作で行われており、一般外科手術では腹腔鏡下で胆嚢摘出術、ヘルニア修復術も行われています。近い将来にPWJとのつながりをきっかけに日本との医療交流プログラムが作れればよいなと考えています。
また、麻酔科医の先生にも話を聞いてみると、特有の食生活(カレーの油や炭水化物過多など)のために高血圧や糖尿病も非常に多くなってきているとのことでした。街中でもメタボリックシンドローム様のお腹の方をよくみかけます。日本のように、ここバングラデシュでも生活習慣病が多いことがわかりました。

現地提携団体DCHT本院での手術見学(整形外科の大腿骨頭置換術)

「マレーシアフィールドホスピタルの見学」
 難民キャンプにある医療施設は3つに区分され、その中で最上位に区分される医療施設はフィールドホスピタルと呼ばれ、難民キャンプ内に4つあります。診療所では行える検査や治療も限られているため、必要な患者は別の医療施設へ紹介しています。月におよそ20名前後の患者が他の医療施設に紹介されているのが現状です。実際に見学してみると、マレーシアから約7人の医師がローテートで診療にきており、歯科、眼科があり、清潔部屋で手術(腹腔鏡手術)が行われており、ICUもテント内に設営されています。私達の診療所からも医師を連れていき、双方の情報交換を行うことができました。

マレーシア政府が運営するField hospitalの見学

「難民キャンプ診療所モニタリング」
 最近は難民キャンプへ入る許可も厳しくなってきています。管理局での面談を終えて3ヶ月ぶりのクリニック訪問。馴染みのある顔が増えてきて、冗談を言いあえる職員が増えてきたのは非常に嬉しい事です。啓発活動を行っているエリアまで2時間程度キャンプ内を歩いて見て回りました。私達の診療所は妊産婦検診に力を入れてきましたが、女性が診療所に来院するためには、男性の理解が不可欠であることがわかってきました。今後、男性への啓発活動にも力を入れていきます。

男性への啓発活動(重りをもって妊産婦の疑似体験)

 診療所内はというと、フロアを新しく塗り直したため綺麗になっており、また建設した感染隔離室は、しっかり機能しているようでした。今回も全体ミーティングの場をつくってもらい、データベースから得た情報を全職員と閲覧し、今後の戦略を一緒に話し合い共有しました。
また、今回の渡航で一番の目的でもあるトリアージの概念について講義を行いました。より重症な患者を症状やVital signsから選別していち早く診察すること、これは医師・看護師は比較的学んだことがある知識ですが、資格を持たずに地域に根付いて医療に関する仕事に従事するスタッフ(Community Health Worker)や産婆 (Traditional Birth Attendant)にとっては初めての内容になります。医療知識がある人とない人に向けて講義を行うので、なかなか難しく反省点もありましたが、模擬患者をスタッフにやってもらい実際に重症患者を選別してもらうことで和気あいあいと楽しく勉強できたと思います。

クリニックでの全体会議

PWJ医師 坂田大三

 
========================
■クレジットカードでの受付

 

■郵便局でのお振込
口座番号:00160-3-179641
口座名義:特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン
通信欄 :「ロヒンギャ難民支援寄付」と明記してください。
 
■銀行でのお振込
三井住友銀行 青山支店
口座番号:普通 1671932
口座名義: 特定非営利活動法人 ピース ウィンズ・ジャパン広報口
※銀行振込はお振込み人様を特定できません。お振込み後に、HP問合せフォームよりご連絡ください。
 
特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は2014年12月、広島県より「認定NPO法人」として認可されました。これにより、PWJへのご寄付は、寄付金控除の対象となります。くわしくは寄付金控除(認定NPO)についてをご覧ください。
 
※様々なサポートをするためにご寄付のうち最大15%は運営費(事務所の管理運営費、調査・提言活動のための費用など)として活用させていただきます。また、今回の支援が終了した場合、今後のレスキュー及び被災者緊急支援の準備に活用させていただきます。

SHARE

SUPPORTご支援のお願い

支援が必要な人々のために
できること

ピースウィンズは世界各地の地震・洪水・干ばつなどの自然災害と、
紛争や貧困など人為的な要因によって
生命や生活の危機にさらされた人を支援しています。
また、復興・開発のために支援を行います。