ACTIVITY
私たちの活動

東ティモールTIMOR-LESTE

東ティモールでの活動

1999年の独立に関する住民投票後の破壊と虐殺を受け、食料や住居などを緊急支援。

2003年よりコーヒー生産者支援を本格化し、当初35世帯だった農家は、現在約600世帯に増え、住民の自立を促進しています。

東ティモールの基礎データ

国名
東ティモール民主共和国(The Democratic Republic of Timor-Leste)
首都
ディリ
面積
約1万4,900平方キロメートル(首都4都県(東京、千葉、埼玉、神奈川)の合計面積とほぼ同じ大きさ)
人口
約134万人(出典:東ティモール国勢調査(2022年))
言語
テトゥン語及びポルトガル語(公用語) 実用語に、インドネシア語及び英語 その他30以上の地方言語が使用されている
民族
メラネシア系とパプア系 その他マレー系、中華系等、ポルトガル系を主体とする欧州系及びその混血等
宗教
キリスト教99.1%(大半がカトリック)、イスラム教0.79%

東ティモールで解決したい課題を教えて!

東ティモールは16世紀以降ポルトガルの入植、インドネシアの軍事侵攻による独立紛争など、2002年に独立するまで困難な道を歩んできたアジアで一番新しい国です。

独立後、国づくりを進めていきましたが、経済は限りある石油・天然ガスに依存しており、それ以外に目ぼしい産業がありませんでした。
そんな中、唯一産業になる可能性があった換金作物が「コーヒー」です。

コーヒーは「国民の4人に1人が何らかの形でコーヒーに携わっている」といわれるほど、東ティモールにとっては重要な作物です。
首都から遠く離れたコーヒー産地は、山がちな地形なこともあり、道路、電気、ガスなどの基本的なインフラが整っていない上、栽培や加工などの情報もなかなか入って来ない状況です。

そのため生産者の多くはバイヤーに提示された買取金額が安価であっても、それに気付くことができなかったり、そもそも山奥まで買い取りに来る業者が少ないので、交渉する余地もなく、安価での販売を余儀なくされています。
こうしたことから貧しい生活のループから抜け出せないことが大きな課題でした。

ピースウィンズの活動を通して、改善されたことを教えて!

ピースウィンズは1999年に起こった独立に関する住民投票後の紛争を機に東ティモールに入り緊急支援を行いました。

支援に区切りがついた時に、この独立後の混乱と脆弱な経済の中で、どの部分を支援すれば東ティモールの人々を支えられるかを検討し、辿り着いたのがコーヒー生産者支援でした。

東ティモールのレテフォホという地域のコーヒーは、原種に近く、世界的にも珍しい品種であったことから、きちんと精製すれば、高値での取引が可能であるという専門家のアドバイスを受け、2003年より高品質なコーヒーを精製する方法を生産者に指導し、品質を向上すると同時にコーヒー豆の付加価値を高め、収入向上に繋げる事業を行っています。

現在では約500世帯が支援事業に参加しており、事業開始から20年を経て、高品質なコーヒーの生産・加工技術が定着しつつあります。
その品質は日本をはじめとした世界中のコーヒー専門家から高く評価され、各国に輸出するまでとなりました。

世帯収入を事業開始前と比較すると最低でも約2割以上が向上し、 生産者からは「子どもを学校に行かせ続けられるようになった」、「現金収入がない時期にも借金をする必要がなくなった」などの声が寄せられています。

今後活動を続けるにつれ、より改善できそうな所は?

東ティモールの若者の失業率は13.3%と非常に高く、失業率の高さに起因した治安の悪化などが懸念されています。

今後コーヒーの生産性を向上し需要が内外で高まることによって、生産者の収入向上はもちろん、カフェで働くバリスタや輸出業に携わる人材の育成、雇用の創出が期待できます。

東ティモールでは、家族の連帯意識が強く働いている1人が10人以上の親族を養うことも珍しくありません。
新たな雇用創出は、私たち日本人が想像する以上に多くの人の生活にインパクトを与えることになるといえます。

SUPPORTご支援のお願い

支援が必要な人々のために
できること

ピースウィンズは世界各地の地震・洪水・干ばつなどの自然災害と、
紛争や貧困など人為的な要因によって
生命や生活の危機にさらされた人を支援しています。
また、復興・開発のために支援を行います。

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