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遺贈寄付に関するお知らせ
2024.06.17

ある遺贈寄付のご準備の思い出〜ご相談者様のお役に立てるように、こんな活動をしています。

ある日、私たち私たちの遺贈寄付のページを通じて、メールでのお問い合わせがありました。ご相談内容が、少し複雑そうだったため、電話で直接お話を伺うことにしました。寄付を希望されている先も複数の団体にわたるということが分かり、ここから金融機関の担当者やご本人など、多くの関係者とのやり取りが始まりました。

遺贈寄付を進める上では、さまざまな制約があります。そのため、寄付者の方のご希望や金融機関のご要望に対応できるかどうか、何度もお問い合わせをいただき、そのたびに内部でも検討の機会を持ち、ご準備をお手伝いすることが一般的です。

金融機関のご担当者とも連携して対応

この時は、ご本人からのご紹介で、金融機関の担当者とも直接お話できる関係を築くことができました。直接店舗を訪問して、ご担当の方の懸念点や、弊団体で対応可能な点について情報交換を行いました。この連携により、ご相談者様に対するコミュニケーションを改善することができたと思います。また、ご相談者様が遺贈寄付を準備されるために、様々なご苦労をされていることも分かりましたし、金融機関の担当者のご苦労を理解できたことも、団体として協力していこうという姿勢を強めることに役立ちました。

活動現場もご案内

また、遺贈寄付いただいた財産が、どのようなことに使われるのか、ご相談者様には実際の現場をご案内し、スタッフの献身的な活動ぶりもご覧いただきました。ありがたかったのは、とくに私がお願いした訳ではないのに、遺贈寄付のご準備を進める中で、マンスリー会員となってくださり、物品等のご寄付もいただいたことです。私自身も「困ったときには相談できる人」として信頼を得ることができたのかな、と感じています。

トラブルにならないよう、ご相談には慎重に対応

ご相談・ご準備のコミュニケーションの中では、なぜ遺贈寄付をしたいと考えられたのか、その背後にあるお気持ちを繰り返し伺いました。推定相続人はいらっしゃらないものの、以前に書かれた遺言書では、遠縁の親戚の方が遺贈先になっていました。しかし、新しい遺言書では複数の団体に遺贈寄付をすることを希望されていましたので、トラブルにならないよう、いつも通り、1対1のコミュニケーションでは遺贈寄付の勧誘を控え、既にご検討・ご希望いただいていることを前提に、様々な質問や相談に迅速に対応するようにいたしました。

例えば、不動産の現物でのご寄付については、当初、団体の管理部門は金銭に換価した上でのご寄付を希望していたのですが、専門家の意見も聞きながら相談をくりかえした結果、リスク(ご寄付いただいた後に売却できないリスク)が大きくないことを確認して、ありがたく頂戴することに決まりました。ご希望に沿った対応が可能である旨をお伝えできましたので、大変喜んでいただきました。

遺言書の完成時には、ご本人から丁寧なお礼のご連絡をいただき、「自分が一番応援したい団体に寄付したい」というお言葉もいただきました。大変、ありがたく感じました。

これからも、寄付者・相談者の方の想いやお悩みを理解して

この経験を通じて、遺贈寄付を考える方々の想いや悩みを理解することができました。また、今後の相談者様とのコミュニケーションにも役立つ貴重な経験となりました。このような取り組み・経験を通じて、団体の信頼性を高め、寄付者の皆様との絆を強くしていきたいと考えています。

認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン
遺贈寄付ご相談係(榛田)

※本投稿は、『認定ファンドレイザー必修研修テキスト(日本ファンドレイジング協会発行)』に掲載されたコラムから、一部加筆して転載しています。

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