どんな子どもにも世界にはばたくチャンスを! 海士町と児童養護施設、留学でつなぐ未来
カテゴリー:子ども・教育
寄付金額 1,874,000円
目標金額:3,000,000円
- 達成率
- 62.4%
- 支援人数
- 38人
- 終了まで
- 受付終了
島根県海士町(しまねけん あまちょう)
寄付募集期間:2024年10月10日~2025年1月7日(90日間)
島根県海士町 × ピースウィンズ・ジャパン

海士町は、島根県の北に浮かぶ隠岐諸島の一つで、1島1町の小さな島です。人口は約2300人。雄大な自然、豊富な海産物、そしてIターン者が2割という地域活性化の先進地として知られています。
一方で、離島が抱える課題に海士町も直面しています。第二期創生総合戦略「海士町エンジン全開計画」の中で、海士町は地域の若者が再び島に戻り、地域活性化に貢献することを目指しています。海士町とピースウィンズ・ジャパンが連携して取り組むこのプロジェクトでは、海外留学体験を通して、子どもたちが挑戦する機会や自らの成長を実感できる機会を提供し、人生を切り拓く力を身につけてもらうとともに、地域の未来を支えるリーダーを育成することを目指しています。

「生まれた環境」によって選択肢を制限される子どもたち

貧困や教育格差、虐待など、子どもたちを取り巻く社会課題が深刻化しています。そして、生まれた環境は子どもの人生に大きく影響することが分かっており、特に、児童養護施設で育った子どもの進路には厳しい現実があります。
文部科学省や厚生労働省の調査によると、高校卒業後の大学への進学率の全国平均が50%を超え、就職率が17.6%であるのに対し、児童養護施設出身者の大学進学率は約18%で、対照的に約6割が就職しています。子どもたちは生まれてくる家庭を選べないにも関わらず、生まれた環境が将来の選択肢を左右し、進学をあきらめなければいけない子どもがいます。
私たちピースウィンズ・ジャパンは、この状況を変えるべく、2023年から児童養護施設の子どもたちを対象に、海外留学の機会を提供するプロジェクトを立ち上げました。

「未来の選択肢は、今日の体験から」

2023年に児童養護施設で暮らす中高生6名を第一期生として、2024年には8名を第二期生として海外短期留学(スタディーツアー)を実施しました。
留学を体験した参加者は「見るもの、食べるもの、すべてが新鮮」「言葉の壁を超えていく感じがすごいと思った」といった驚きや発見があったことを聴かせてくれました。そして、留学体験の後、「就職ではなく、大学に行くことを目指したい」「もっと人を助けたいと思った」「自分が進みたい進路が明確になった」と将来の進路希望や想いの変化を話してくれました。
社会的養護を受けて育ってきた子どもたちは、さまざまな体験が不足し、進路の選択肢が限られる傾向があります。選択肢を制限されてきた子どもたちが、留学体験を通じて、視野を広げ、目標や選択肢を見つける機会にしてほしいと考え、私たちはこの事業を行っています。


海士町と連携し、地域の未来を支えるリーダーを育てたい

2024年のツアーでは、海士町の隠岐島前高校生2名に加わってもらいました。留学前には、海士町で集合研修を行い、人々との交流や大自然の中で、8名の高校生がお互いを知り合い、学び合う時間を持ちました。
そして、2024年のツアーで訪問したトロント(カナダ)では、現地の社会的養護を受けている子どもや支援団体と交流を深めました。そこでは、育った地域やバックグラウンドも様々で、児童養護施設以外の子どもが参加すること、子どもたちの多様性が、お互いの違いや共通点の気づき、深い学びにつながりました。


第二期創生総合戦略「海士町エンジン全開計画」の中で、海士町は地域の若者が再び島に戻り、地域活性化に貢献することを目指しています。私たちのプロジェクトは、こうした取り組みとも連携し、子どもたちが留学を通して異なる文化を経験し、自らの成長を実感しながら挑戦できる環境を整え、地域の未来を支えるリーダーを育成することを目指しています。
今回、ふるさと納税を通してご寄付いただいた資金は、2025年に実施予定の海外短期留学プログラムの事前研修や渡航費用として、また、留学後に必要な支援活動に関わる費用として使わせていただく予定です。
◇【プログラム実施内容】
1.事前説明会・面談(参加予定者+入所している施設の関係者を対象)
・本短期留学プログラムについてのインプット
・対象者の状況確認・必要な支援(認識面・精神面・身体面)の共有、検討
2.参加者事前研修
・国内での開催(海士町での集合研修を想定+オンライン)
・渡航に向けた基本的な知識、留意点の共有
・英語研修等
3.海外スタディーツアー(夏休み期間での短期留学)
4.参加者帰国後報告会
・各自学びや経験内容について発表
5.伴走支援
・進路や資金面でのサポートを実施

◇【具体的な寄付金の使い道】
・渡航前準備にかかる費用:パスポート手配、各自旅行用備品の購入、事前研修費、交通費、研修施設の利用料 など こども一人当たり80万円
・事前研修を開催する費用等
目標金額以上集まった場合も、目標金額に満たなかった場合も本プロジェクトに活用させていただきます。
プロジェクト・スケジュール

2025年夏休み期間での短期留学に向けて、以下のように準備していきます。
2025年
2~3月 海外留学を希望するこどもへの面談、参加者の決定
5月 事前研修①(参加者同士のチーム・ビルディング)
6月 事前研修②(短期留学における目標設定)
7月 事前研修③(渡航前の事前準備物、注意事項などの共有)
7~8月 (夏休み期間中) 海外短期留学
10~12月 次年度に向けた振り返りと帰国後の報告発表会
児童養護施設在籍時の海外渡航経験を経て海外留学へ

僕は高校3年生の時、初めて飛行機に乗って、カナダのトロントに行きました。日本キリスト教児童福祉連盟が主催のプログラムで、子供の権利擁護やアドボカシー活動の研修がメインでした。参加する前は、子供の権利について興味もなく、英語も話せなかったし、カナダの観光ができればいいやと思っていました。しかし、このプログラムが終わるころには、僕は施設で暮らしていた時に感じる不満や思いを、施設の職員や行政機関外部の大人に自分で主張する事ができるようになりました。また同時に、世界中の子供がチャンスを掴める世の中にしたいと強く思うようになりました。この海外渡航経験を通して自分は「何にでもなれる」という自信と向上心を持つことができるようになりました。
海外を経験することは高校生にとって非常に影響力があります。それぞれの人生が良くなるきっかけや経験が海外にはたくさんあると思っています。このカナダでの短期プログラムが足掛かりとなり、その後僕はイギリスの大学で国際社会開発学を学ぶことが決まりました。そのようなチャンスをぜひ他の子どもたちにも活用してもらいたいです。
寄付者のみなさまへ
子どもは、自分が生まれ育つ環境を自分で選び、変えていくことを簡単にはできません。海士町のような離島に住む保護者の方や児童養護施設の方が「子どもたちに、できるだけ多く、様々な体験をさせてあげたい」と思っていても、子ども一人一人のニーズや希望を叶えるには限界があります。
今回のプロジェクトは、海士町地域の子どもや児童養護施設で暮らす子どもの中で、海外渡航に興味のある子どもが対象となります。留学を体験した子どもが施設や海士町へ戻り、一緒に暮らす仲間へ「こんな経験をした、どんなふうに感じた」と経験を共有することで、周りの子どもたちにとっても、いい影響を与え、より多くの選択肢を見つけられる機会になることを願っています。
海士町と児童養護施設の子どもたちの未来のため、ぜひお力添えいただければ幸いです。
海士町長 大江和彦 メッセージ

日頃より海士町を応援してくださり誠にありがとうございます。海士町では島民一丸となって承前啓後の考え方を根底に「海士町の新時代」という次なるステージへ飛躍するため、島の様々な挑戦を推進しながら、一層魅力的な町を目指してまいります。
ガバメントクラウドファンディングを活用して、海士町創生総合戦略「エンジン全開計画(人口ビジョン)」に基づき、町の掲げる3つの「かん」(ひとの還流、暮らしの環境、里山里海の循環)を推進する新たな挑戦が増えていくことを願っております。私たちの取り組みをぜひあたたかい目で見守ってくださいますと幸いです。海士町のまちづくりを応援してくださる皆様からのご協力を心からお待ちしています。
ふるさと納税で
このプロジェクトを応援しよう!
ふるさと納税とは、ふるさとや応援したい自治体に寄付できる制度です。
控除上限額内の2,000円を超える部分について、所得税や住民税の還付・控除が受けられます。
控除上限額かんたんシミュレーション
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2025年01月31日 17:51
【ご支援ありがとうございます】子どもたちが可能性を拡げ、未来を切り拓く体験に活用させていただきます
この度は、ふるさと納税を通じて温かいご支援を賜り、心より感謝申し上げます。
皆様からのご寄付は、海士町と児童養護施設の子どもたちが、未来に向かって力強く歩んでいくための海外留学体験や仲間同士のつながりの機会、コミュニティの構築に活用させていただきます。
現在、2025年度のスタディツアーに向けて、参加者の募集を開始しました!以下のスケジュールで進めていく予定です。
2025年
2~3月 海外留学を希望するこどもへの面談、参加者の決定
5月 事前研修①(参加者同士のチーム・ビルディング)
6月 事前研修②(海士町にて初の参加者同士の対面での交流)
7月 事前研修③(渡航前の事前準備物、注意事項などの共有)
7~8月 (夏休み期間中) 海外短期留学
9~12月 次年度に向けた振り返りと帰国後の報告発表会、歴代SIA参加者との交流等
子どもたちの可能性は無限大です。私たちは、一人ひとりの夢を支え、希望を広げられるよう、これからも尽力してまいります。引き続き、温かいご支援をよろしくお願いいたします。
ピースウィンズ・ジャパン
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島根県海士町
海士町は、日本海の隠岐諸島に位置する人口約2,300人の島です。
ユネスコ世界ジオパークに認定され、豊かな海、豊富な湧水など自然環境に恵まれ、自給自足のできる半農半漁の町で、鎌倉時代に後鳥羽上皇が島流しにされた場所でもあります。
「ないものはない」をスローガンに掲げ、近年は人口減少を食い止めるための多様な教育・交流施策の挑戦により、離島・過疎地でありながらも若者の賑わいが創出されています。
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