ピースウィンズ・ジャパンは、紛争や災害、貧困などの脅威にさらされている人びとに対して海外国内問わず支援活動を行うNGOです。

特定非営利活動法人(認定NPO)ピースウィンズ・ジャパン
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ウガンダの現地活動ルポ

ウガンダの現地活動ルポ

【ウガンダ】事業開始から一年を迎えました

2017.12.22

南スーダン難民のために始まったウガンダ事業が、12月でちょうど一年を迎えました。

私たちピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、あらゆるニーズの中から、給水・衛生支援を選びました。文字どおり死に物狂いで、ここに逃れてきた難民たちがこれ以上脅かされることなく、安心して命をつないでいくために最も重要だと考えたからです。

ウガンダの難民居住地区に押し寄せる難民
【写真説明】ウガンダの難民居住地区に押し寄せる難民

一年前、私たちは焦っていました。高さ約2mの10,000Lのタンクを居住地区に10基設け、給水トラックが給油に走る計画。急増する難民のために一刻も早く、一基でも多く、という状況にもかかわらず、世間はクリスマスや年末年始を控えてお休みムードでした。さらに品不足が重なり、ウガンダ北部一帯からあらゆる在庫がなかったため、巨大な水タンクを約900km離れた首都カンパラから陸送しなければならず、業者は「もうクリスマスだからみんなお休みだよ。届くのは年明けになっちゃうな」という始末でした。

もちろん、業者は悪くありません。クリスマスやお正月が楽しみなのは当然です。家族でご馳走を囲んで過ごすのでしょう。しかし一方で、難民居住地区では、「家族が銃殺された」「兄弟とはぐれて行方が分からない」と苦しむ人たちがいます。ご馳走どころか、十分な水さえもありません。

「難民の人たちにクリスマスなんてないんだよ!」

焦りと苛立ちから、業者に怒鳴ってしまいました。それまでにこにこしていた彼は、目を丸くしました。どんな反撃をされるのかと思いきや、彼は「そうだよね、クリスマスどころか水がないなんて大変だよね。分かった、仲間の業者たちにもかけあって何とかしてみるよ」と考え直してくれました。彼はすぐにあちこちに電話をかけ始め、「クリスマスって何言ってるんだ!難民の人たちは水がなくてそれどころじゃないんだぞ!」とまで。私の切実な思いが響いたのか、先ほどの「お休みムード」とは打って変わって動いてくれ、何とか3日間で全てのタンクを用意してくれました。

PWJがビディビディ難民居住地区に設置した水タンク
【写真説明】PWJがビディビディ難民居住地区に設置した水タンク

「毎日あの丘を越えて、1kmも2kmも先のタンクまで水を汲みに行っているのよ」。居住地区での調査に訪れた際、子どもをかかえたお母さんが遠くを指さして教えてくれました。水を運ぶジェリカンという容器は25L入り、つまり25kgにもなります。そして乾季だった当時の気温は、40度を超えていました。しかし、もうすぐここに水タンクを設置する予定だということを伝えると、険しかった顔が明るくなりました。

「もうあんなに遠くまで行かなくていいのね」

メイン写真)PWJが設置したばかりの水タンクから水をくむ子どもたち
【写真説明】PWJが設置したばかりの水タンクから水をくむ子どもたち

クリスマスシーズンを迎え、ふと、あの喜ぶお母さんの笑顔と、頼もしかった業者さんの姿を思い出しました。「苦しんでいる人を助けたい」。あの時、私たちを突き動かしたのは、そんな純粋な気持ちでした。難民の避難生活は長引くことが予想されています。支援を途切れさせないためにも、あの日の思いに立ち返り、現場に向き合っていきます。

                                           ウガンダ事業責任者 竹中奈津子

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