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私たちの活動

ウクライナ人避難所のお弁当事情「ブルガリアン・ペッパーって知っている?」

ピースウィンズは、ウクライナ侵攻開始直後から、隣国モルドバに逃がれてきた方々への物資支援、医療支援等を実施してきました。

今回、モルドバの避難所のご厚意により、団体所属カメラマンが避難所に1泊して避難民の方々の生活を体験することができました。避難所生活体験レポートを、全5回のシリーズ動画でお届けしています。
本日はPART2として、避難所のお弁当事情をご紹介します。

全編動画はYouTubeからご覧いただけます。



PART1はこちらから 意外と厳しい避難登録!避難所内で叫ぶ「Кушаете!!」の意味は?

滞在者大集合の賑やかな夕食



18:30頃、避難所に響く「Кушаете!(ごはん食べましょう)」というアナウンスを合図に毎日食事が始まります。サフランライスのようなものはデュラム小麦とを使ったブルグルという主食。その上にホワイトソースで煮込んだようなチキンが乗り、トマトとキュウリが入っています。もちろん決して豪華と言えるようなお弁当ではないですが、きちんと生野菜も入ってバランスの取れたお弁当を避難民の人たちは楽しそうに食べていました。ただやはり、味にはちょっと物足りなさを感じている人もいるようで、各自隠し持っているお塩やケチャップなどの調味料を私に差し出し、「ちょっと味足した方がいいでしょ」とはにかむのでした。



みんな大好き “ブルガリアン・ペッパー” って何?



避難民に聞けば「ここのお弁当も日によって当たり外れはある…」とのこと。そんな中で1番のお気に入り弁当を聞くと誰もが口にするのが「ブルガリアン・ペッパー」。聞きなれない単語でしたが、写真を見せてもらうとそれはパプリカのことだそう。大きなパプリカにお米やお肉を詰めて調理したものが、もうとにかく美味しいと。説明する避難民の男性Vadimさんは興奮気味に話してくれました。「でもいつ出てくるかはわかんないんだ。サプライズなんだよ!」と笑う姿はまるで給食のカレーを待つ小学生のような無邪気さがあり、こういうことで厳しい避難生活を乗り越える楽しみを見つけているのだろうと感じました。



男性はすぐにはシャワー浴びれません?



食事も終わり、シャワーでも浴びたいなとシャワールームに案内してもらうと一枚の張り紙が。「男性の利用時間:22:00〜23:00」と書いてあります。聞けばこのフロアで使えるシャワーはこの部屋の4本だけ。そのため、避難民の大部分を占める女性が基本的に使い、男性の利用は夜10時からの1時間と、朝8時からの1時間と時間が決められているそうです。
もともとこの避難所はシネマだった施設を改装して作ったものなので、シャワールームは作りたての綺麗なパイプが繋がれ、清掃もされており、思った以上に衛生的。少し手作り感は否めないのでプライバシー問題はありそうですが、そのための最低限ルールとして時間割が決められているのでしょう。
避難所での共同生活では、それぞれが少しずつ何かを我慢しています。全てが綺麗事ではなく、もちろんいざこざも起こりますが、それでも同じ境遇の中で周りを思いながら日々の生活を続けていました。
私も1日取材して疲れていましたが、とりあえず10時まではシャワーを我慢します。

 
 

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