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私たちの活動

【ウガンダ】チャカII難民居住区の女子生徒を対象に月経衛生管理キットを配布

ピースウィンズ・ジャパン(以下PWJ)は、コンゴ民主共和国(DRC)難民支援として、2019年11月より、ウガンダ西部チェゲグワ県に位置するチャカII難民居住区内の小学校で、給水衛生設備の設置とともに、月経衛生管理を含めた適切な衛生習慣の改善を目的とした啓発活動を行っています。

2017年末以降、DRC東部の治安の悪化などを背景に、多くの難民がウガンダに流入しています。チャカII難民居住区では、2018年6月には約63,000人だった人口が2020年7月末までに約124,000人に急増し、人々はインフラが整っておらず物資も乏しい環境での生活を余儀なくされています。それに加え、現在世界各地で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が、チャカII難民居住区で暮らす人々の生活をより一層厳しいものにしています。

同国の公式データによりますと、2020年3月21日にウガンダで最初のCOVID-19の感染事例が確認され、8月23日までに合計2,263名が陽性とされ、20名の死亡が報告されています。さらなる感染防止対策の一環として、ウガンダでは3月20日よりすべての学校が休校となっており、再開の目途が立っていません。また、移動および外出制限を含めた一連の措置は、まだ感染者が報告されていないチャカII難民居住区においても物流や経済活動を妨げており、援助機関の活動にも多大な影響を及ぼしていることから、難民・ホストコミュニティにとって衛生面に配慮した生活を送ることは容易ではありません。

このような状況下において疎かにされがちな月経衛生管理への支援は、女子生徒の健康を守るためには欠かせません。そのため、PWJは難民居住区内のブケレ小学校、ブウィリザ小学校、スウェスウェ小学校の先生や、村落保健チームと呼ばれる地域の保健啓発や促進活動に従事している住民と協働して、5月21日から6月5日にかけて10歳から18歳の合計2,173名の女子生徒に月経衛生管理(MHM:Menstrual Hygiene Management)キットを配布しました。配布時には、生徒に校庭で間隔をあけて並んでもらうと同時に、簡易手洗い器や石鹸を設置するなどして、感染予防に努めました。
 


生徒に整列してもらうためのロープを設置するPWJスタッフ

 


簡易手洗い器を使って手を洗う女子生徒たち

 
MHMキットには、再利用可能なナプキンやショーツのほか、洗濯のための石鹸やバケツが含まれます。また、月経やその随伴症状、ナプキンの使い方などに関して子供たちに分かりやすく説明したチラシも準備し、一人一人の女子生徒にMHMキットと一緒に配布しました。そのチラシには、「月経は病気でも汚いものでもないこと」、「月経がはじまったからといって、結婚や妊娠・出産の準備ができたということではないこと」、そして「月経の痛みがいつもより強いなど、何か異常を感じたら我慢しないで周囲の大人に相談すること」など、子供たちにどうしても届けたいメッセージも加えました。このPWJの活動は、生徒の保護者や他援助団体からも賛同・協力を得て、滞りなく終えることができました。MHMキットを受け取った女子生徒からは「しばらくナプキンがなかったので、(PWJからMHMキットをもらえて)助かりました。」といった声が聞かれました。また、今回MHMキットの配布を手伝ってくれた先生方からは「(経済的理由などから)ナプキンの代わりに紙を使っている子供や、下着を持っていない子供もいました。(休校中も)継続して支援してくれてありがとうございます。」といったコメントを頂きました。
 


配布されたMHMキットを持つ女子生徒たち

 
女子生徒たちの元気そうな様子や笑顔を見て喜びを感じる一方、一部の女子生徒が当日姿を見せず、後日、そのうちの数名が休校中に妊娠していたことが分かりました。10代の妊娠は母体や胎児にとって危険を伴い、また、教育機会が奪われることによる将来への影響も甚大です。このような早期妊娠を回避するため、衛生的な月経管理の普及とともに、今後どのように対策を講じることができるか先生方と話し合っています。休校や集会禁止などのCOVID-19に関連した様々な措置により、事業の実施には多くの困難が伴いますが、PWJは感染症対策に留意しながら関係者と力を合わせて生徒に寄り添った支援を行ってまいります。

 
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