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私たちの活動

組合の女性グループが活動開始

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)が支援しているエルメラ県レテフォホ郡のコーヒー生産者組合「カフェ・タタマイラウ」に女性グループが誕生し、独自の活動を始めました。これまで社会との接点が少なかった女性たちが、仲間と仕事をともにしながら日ごろの悩みを話し合ったり、収入を得て地域や家庭での生活を充実させたりすることをめざしています。

東ティモールの女性は、土地の相続権がないなど伝統的に社会のなかで冷遇され、地域の会合や取り決めは男性中心に行われることがほとんどです。女性に対する家庭内暴力も少なくないといわれます。PWJは3年ほど前から、組合に参加する女性だけで何かの活動に取り組むことを提案し、彼女たちが自ら動き出すように少しずつ促してきました。昨年12月に女性グループの初会合が開かれ、現在は10代から50代くらいまでの約150人がメンバーとして参加しています。

ドゥホホ村の女性グループ

ドゥホホ村の女性グループ
(C)PWJ/Hibiko SHIBATA

活動の第一弾は、組合で生産したコーヒー豆の焙煎と販売。輸出品の規格から外れた豆を生の状態で保存しておいて、市場に出回らなくなる時期に合わせて焙煎し、地元のキオスクなどで売り出しました。責任感を持ってもらうため、6つに分けたグループごとに代表と会計担当者を選び、お金や在庫の管理を任せました。女性たちは役割を分担しながら意欲的に取り組み、6グループのうち2グループは、40キロ余のコーヒー豆を2週間足らずで完売しました。活動を通じて読み書きや計算の力も徐々に身についています。

キオスクで販売するためのコーヒーの焙煎。焦がさないように交代でかき混ぜる

キオスクで販売するためのコーヒーの焙煎
焦がさないように交代でかき混ぜる
(C)PWJ/Hibiko SHIBATA

同じ村に住んでいても女性だけで活動することがなかったメンバーにとって、リーダーの家に集まって一緒に作業をしたり、会議で意見を交わしたりすることは、新鮮な体験だったようです。新しいことに主体的に取り組む楽しさと自信を多くの女性に感じてもらうことができ、第一ステップとしては上々の滑り出しになりました。
コーヒーの焙煎と販売は、今年の豆の収穫作業が始まる6月まで続けられます。その後も衛生管理・栄養管理についての研修など、さまざまな活動を計画しています。

出張で現地入りしたPWJ牛田眞也子とジャンケンに興じるグループのメンバーたち

出張で現地入りしたPWJ牛田眞也子(右)と
ジャンケンに興じるグループのメンバーたち
(C)PWJ/Hibiko SHIBATA

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