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私たちの活動

【東ティモール】コーヒーの木の手入れ、大切さを子どもたちに/PWJスタッフが出張授業

コーヒー産業の未来を担う子どもたちに、木の上手な手入れ方法について学んでもらおう!
そんな思いを込めて、PWJは6月27日、レテフォホにあるレブドゥ・クライク(Lebudu Craik)小学校で5、6年生を対象にした出張授業を行いました。
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【写真説明】興味津々な様子の子どもたち/レブドゥ・クライク小学校
東ティモールのコーヒーの木は老化が進んでおり、収穫量は減少しています。収穫量を増やすためには、▽カットバック(高さ30cm部分の幹を切断して再生させる手法)▽苗木の植林▽土壌にたい肥をまく、といった定期的な手入れが必要になってきます。現在のコーヒー生産者の中には、十分な教育を受けることができなかったためか、こうした手入れの重要性を理解するのに時間がかかる人も少なくありません。生産者たちの高齢化が著しい中、適切な木の手入れ方法や大切さについて、子どものうちから学んでもらい、コーヒー産業をさらに発展させていってほしい、というのが本事業の狙いです。
このレブドゥ・クライク小学校の校舎の一部は、「(歌手の)川嶋あいチャリティークリック基金」で集めた募金を活用してPWJが建設しました。職員室には川嶋さんのポスターが飾られています。登校すると、授業の前にまず全校生徒が国旗掲揚をし、国歌を斉唱します。子どもたちのかわいい歌声に和まされました。教室は日本の小学校に比べると簡素に見えますが、生徒一人ひとりが机と椅子を使える環境で、東ティモールではとても恵まれていると言えます。室内には子どもたちが描いた絵が飾られ、とても明るい雰囲気でした。
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【写真説明】川嶋あいさんのポスター/絵が飾られた教室
授業直前、ローカルスタッフのアディーノが「君たちはティモールの未来だ!・・・と日本人が言っています・・・」と挨拶。なぜかちょっと照れくさそうでした。PWJ歴10年ほどのアディーノ氏はガッチリ体型でコワモテですが、この日は普段と違い、子どもたちに優しく語りかける姿が印象的でした。
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【写真説明】カットバックについて説明するアディーノ/授業の様子
授業は、フィリピンやミャンマーでも数々のワークショップでコーヒー生産者たちを楽しませてきた専門家・山本博文氏が担当。メンテナンスについて語る前、まずは様々な作物を耕作して収入源を増やすことが大事だと伝えました。教室は、生徒たちが私語をしないばかりか、くすっと笑っただけで「へらへらしない!」と先生に怒られる緊張した雰囲気。ただ、生徒たちはお行儀がいい反面、自分の意見を言うことにはあまり慣れていないようでした。しかし、「みんなの家では何を耕作していますか?」と問いかけると、発言してくれる生徒も徐々に出てきました。
そして本題へ。カットバックをすることで幹から新しい枝が生えることやその方法について伝えました。学んだことを忘れないように、そして学んだことを家族にも共有できるように、カットバックについて説明したポスターも配布しました。ローカルスタッフのアグスティーノも授業の一部を担当。初めてこの企画について話し合った際は「実習なら教えられると思いますが、授業は学歴のある人がするものなのでは・・・」と自信なさげでしたが、堂々とカットバックについて話している姿は頼もしかったです。人に教えることを通じて自分も学び直す機会となりますし、こうしてローカルスタッフが場数を踏み、自信をつけていくことも隠れたねらいのひとつです。
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【写真説明】カットバックについて説明するアグスティーノ/子どもたちとの記念撮影
最後は山本氏お得意のジョークで締めくくります。「カットバックをすると木がまた生えてきますが、腕は切っても生えてきません!!!」。「・・・・・・」と生徒たち。ジョークはうまく伝わらなくても、木の手入れ方法さえ伝われば、出前授業は大成功です!
報告:丹羽 千尋(フェアトレード部・東ティモール現地担当者)
本事業はゼンショー「ゼンショープレミアム」による資金により実施しています。

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