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ピースウィンズ・ジャパンは、紛争や災害などの脅威にさらされている人びとに対して国内外問わず支援活動を行うNGOです。

海外人道支援

Overseas

2011.9.15

公営ミルク工場にミルク回収車と冷凍車を提供

スリランカ 海外人道支援

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、スリランカ東部トリンコマレ県で帰還民の再定住支援を実施しています。スリランカ東部地域は、酪農や農業、漁業に適した自然環境が整っており、地域の7割以上の世帯が農業もしくは酪農に従事しているといわれていますが、内戦中は多くの避難民が出たため、これらの産業は疲弊しました。平和になった今、帰還した酪農世帯の自立を支援するため、地域にある公営ミルク工場に不足している機材を提供する事業を実施しています。

支援しているミルク工場にはミルク回収車がなく、現在はバイクや三輪自動車タクシーでミルクを回収しているため、ミルクの回収量が少なく、また回収できる地域も限られています。また、冷凍・冷蔵車も保有していないため、工場の製品を近所の店から取りに来てもらうしかなく、需要の高い都市部まで輸送できない状況です。
これらの状況を改善するため、この工場を管轄している東部州農業省を通じて、ミルク回収車と冷凍・冷蔵車とホモジェナイザーと呼ばれる均質機を提供することになりました。

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左:ミルク回収車 右:冷凍・冷蔵車
(C)PWJ

紛争後の復興で冷凍車など車の需要が高く、質のよい車を見つけるのに時間がかかりましたが、ミルク回収車と冷蔵・冷凍車を無事に調達することができました。2011年8月23日に行った引渡式には、東部州農業省大臣やトリンコマレ県行政長官の他、在スリランカ日本国大使館の今村書記官にご臨席いただきました。

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上:引渡式の様子
下:引渡証書の交換
(C)PWJ

この2台の車両を提供することにより、工場はミルク回収のコストを抑えることができるのに加え、より遠くの酪農家からも回収できるようになります。また冷凍・冷蔵車によって、製品をより多くの店に戦略的に届けることができ、販路を広げることが期待されます。これらの車両に加え、来月にはホモジェナイザー(均質機)を工場に提供する予定です。この機器の導入により、工場は加工乳製品の種類を増やし、製品の質も向上させることができます。
また、本プロジェクトは、この工場に牛乳を卸している酪農家の支援も行います。地域に多い零細な酪農家は、適切な餌やりの方法を知らずにいるケースが多いことが報告されています。彼らに餌のやり方、正しい搾乳の仕方等のトレーニングを行うことで、所有する乳牛のミルク産出量を増加させ、ミルクの質を向上させることが目的です。2011年9月におよそ60名の酪農家にトレーニングを行う予定です。
良質で多量のミルクが工場に集まれば、工場の生産量と質も向上します。この度引き渡したミルク回収車を使って工場はより効率的にミルクを回収でき、ホモジェナイザーを使ってより質の高い製品を製造できます。そして冷蔵・冷凍車により製品の販路が広がれば、生産量を増やすことできます。これが実現すれば、酪農家はさらに多くの牛乳を工場に卸すことができ、現金収入が増加する、という好循環が生まれます。
一朝一夕にはできない作業ですが、地道な努力を政府機関、地元の人々と続け、酪農世帯の現金収入の増加、周辺地域の乳製品の需要と供給の増加、という正のサイクルを実現してもらうことを目指しています。
関連リンク:
・スリランカDaily Mirror紙:
http://print.dailymirror.lk/news/provincial-news/54300.html
・スリランカ東部州Eastern Provincial Councilホームページ:
http://www.ep.gov.lk/DetailsEventnew.asp?lan=0&eid=178
*本事業は、外務省「NGO連携無償資金協力事業」による資金や寄付金などにより実施しています。

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