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リベリアで45万人の避難民困窮

シエラレオネの隣国、リベリアでは、首都モンロビアを中心に約45万人の国内避難民が故郷に帰れず、キャンプなどに滞在します。PWJシエラレオネ事業代表・石井宏明によるリベリア現地調査の結果、確認できました。シエラレオネ国内の難民キャンプでPWJは現在、国境を越えてきたリベリア難民の支援を行っていますが、今後、リベリア難民・国内避難民の速やかな帰還に向けた支援の可能性をさらに探っていきます。

調査は、リベリアでの緊急支援の可能性を検討するため、11月12日から18日まで、現地に入って行いました。

15年近くも内戦が続いているリベリアでは、今年に入って政府軍と2つの反政府組織が三つどもえの激しい戦闘を繰り広げ、現在80万人以上の人びとが国内外への避難を余儀なくされています。

戦闘が激化した結果、6月には、国連を含むほとんどの援助団体がリベリア国外に一時退避しました。しかし、8月になるとチャールズ・テーラー大統領が退任し、臨時政府が設立。国連安保理の決議に基づく国連平和維持活動(PKO)として国連リベリア・ミッション(UNMIL)がリベリアに展開するに至り、首都モンロビアはようやく落ち着きを取り戻し始めています。

しかし現実には、リベリアの国土の半分以上が、いまだにほとんど支援の手が届かない状況で困窮しています。今回の調査では、各援助団体への聞き取りなどから、モンロビアを中心に約45万人の国内避難民が故郷に帰れずキャンプなどに滞在していることが確認できました。

彼らは政府軍・反政府組織間の戦闘の影響に加えて、民兵や武装集団による略奪などで村が破壊されたために、身の安全や生き延びるために必要な物資を求めて故郷を離れた人たちです。避難民キャンプの状況は劣悪。さらに、長期間の避難民滞在がもたらす環境への影響や、民族対立の懸念などから、一刻も早い帰還が望まれています。

一方で、避難民たちが離れた村では住居は崩壊し、食料や安全な水の確保すらままならない状態です。こうした状態では、早期の帰還が実現したとしても、村での生活再建は非常に困難です。PWJでは今後、リベリア難民・国内避難民の速やかな帰還に向けた支援の可能性を探っていきます。

なお、PWJが支援を続けているシエラレオネの難民キャンプの人たちは、すべて、リベリアからの難民です。


困難な状況のなかでも明るい表情を見せるリベリアの国内避難民の子どもたち

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