ピースウィンズ・ジャパンは、紛争や災害などの脅威にさらされている人びとに対して国内外問わず支援活動を行うNGOです。

海外人道支援

Overseas

2013.1.21

ファンガック郡で井戸掘削、1万人に清潔な水を提供

南スーダン 海外人道支援

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、南スーダンのジョングレイ州の人びとに安全な水を提供するため、2006年より井戸の建設を続けています。2012年11月には、同州のファンガック郡ニューファンガック地区に新たに5本の井戸を掘削し、これまでに建設した井戸の数は計190本になりました。

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完成した井戸と南スーダンチーム


この地区は、ジョングレイ州最北端にあり、アッパーナイル州との州境に流れる白ナイル川沿いに位置します。約1万人の人びとは清潔な水にアクセスできず、洗濯や水浴び、飲料水、調理用水のすべてをナイル川の水に依存していました。

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ニューファンガック地区の町並み

戸別調査で訪問した際、それぞれの家に保管してある生活用水を見て回りましたが、濁っていたり、底に砂が溜まっている水もあり、「きれいな水」というには程遠い状況でした。また、各家庭やクリニックで聞き取り調査をしたところ、週に2~3回以上下痢をしている人びとがほとんどでした。

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戸別訪問調査

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民家の生活用水

PWJは今回こうした状況を改善するため、5本の井戸を掘削しました。この地域へは陸路での交通手段がないため、小型の船で井戸掘削機や建設資材などを運びました。また、現地には車がないため、徒歩で住民や現地行政府を訪ね、掘削地選定について話し合いを重ね、掘削機や資材の運搬にはロバを使いました。

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井戸掘削機を載せてナイル川を下るボート

井戸掘削の際にはジョングレイ州独特の非常に崩れやすい地質=黒綿土(ブラックコットンソイル)に悩まされました。一度掘った穴が途中で崩れたり、二度三度掘り直さなければならないこともあり、一本の井戸を掘削するのに通常の二倍近くの時間を要しました。

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井戸の掘削を見守る大勢の人びと

数々の困難がありましたが、現地の人びとや掘削業者の協力もあり、教会とコミュニティ、学校、ならびに病院に井戸を建設することができました。郡長や地域の人びとは「これまで井戸がなかったニューファンガックに井戸を作りに来てくれてありがとう」「清潔な井戸の水を飲むことができてうれしいです」と話してくれました。また、井戸から出たばかりの水をうれしそうに飲む子どもたちの姿を見るのは、感慨深いものがありました。「必要な人びとに必要な支援」を行うことができたと実感しています。

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学校の前に建設された井戸

しかし、南スーダンでは清潔な水へのアクセスや、その他、生活に必要な様々なものが不足しています。またファンガック郡では、内戦終結後に国外から帰還してきた人びと約6,000人と、反乱軍と政府軍の争いから逃れるために避難してきた約10,000人の国内避難民が生活しています。水・衛生分野のみならず、その他のニーズも急務となっており、PWJは引き続き支援体制を整えていきます。

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