ピースウィンズ・ジャパンは、紛争や災害などの脅威にさらされている人びとに対して国内外問わず支援活動を行うNGOです。

海外人道支援

Overseas

2011.11.18

アユッド事務所が完成

南スーダン 海外人道支援

今年、ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)が活動しているジョングレイ州の北部の町アユッドに事務所を開設しました。ジョングレイ州は、面積が約12万平方キロ(日本の約3分の1)もあり、南スーダンの10州の中で一番大きな州です。

州内の道路の状態はとても悪く、移動にはかなりの時間が必要です。これまでジョングレイ州の活動拠点としていた事務所がある州都のボーからアユッドまでの距離は約250㎞で、乾季でも車での移動に7~8時間もかかります。さらに、悪路のため、移動のたびに車両のブレーキやショックアブソーバーなどが故障し、その修理に多くの費用もかかります。そこで、移動の時間もコストも削減して、より効率的に事業を行うために、井戸建設予定のアユッドに事務所を置くことを決めました。

フェンス設置.jpg

フェンスを設置 (C)PWJ

アユッドの町には川がないので、物資の輸送はもっぱら陸路に頼るしかありません。5月から11月は雨季で道は水びたしになっており、4輪駆動や6輪駆動のトラックでさえ移動ができない状態です。そのため、アユッドは、まさに陸の孤島となってしまい、雨季の間には少しずつ町の市場から商品が減っていき、現在は小麦粉や燃料すら、町中どこを探しても手に入らない状況です。
このアユッド事務所は4月半ばから建設を始め、約1か月半をかけて、雨の降りだす前に完成することができました。アユッド郡の郡長の許可を得て、町外れの土地を使わせてもらうことになりました。住民に対する支援を行っているNGOとして、無料で土地を使用することが認められました。敷地内には、スタッフが滞在するためのテント4張、トイレ、倉庫、水浴び場、キッチン、そしてオフィス棟を建設しました。乾季には炎天下の中で毎日離れたところにある村々を訪問し続けなければならないので、スタッフの体力の消耗もかなりのものとなります。夜、安心して休息できる場所があることは、円滑に事業を進める上でとても重要です。

オフィス棟(右)とキッチン(左).jpg

オフィス棟(右)とキッチン(左) (C)PWJ

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スタッフ用テント(右)とトイレ(左) (C)PWJ

アユッド周辺は基本的には治安が安定していますが、最近南スーダン政府への反乱軍が、アユッドの北部に拠点を置き、活動を強化してきています。そのため、事務所にセキュリティガードを常駐し、他のNGOや地元政府と情報を共有し、治安情報の動向について常に注視しています。
今は、乾季になり道路が開通するのを待っています。道が乾き次第、井戸の建設に向けた現地での調査を始めたいと思っています。アユッドでは、毎年雨季には洪水が起こり、乾季には深刻な水不足になります。村落部では、人びとがその苛酷な環境下で、一切の余裕も無く暮らしています。
私たちが目指しているのは、彼らの自立です。井戸から安全な水を手に入れることができることで、感染症の悩みや遠くへの水汲みから解放され、彼らの自立への可能性が膨らみます。世界で一番新しいこの国の人びとが、自分の足で立って他国からの支援なしで、本当の意味での「独立」が果たせるようになるために、私たちは活動を続けています。

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