ピースウィンズ・ジャパンは、紛争や災害などの脅威にさらされている人びとに対して国内外問わず支援活動を行うNGOです。

海外人道支援

Overseas

2009.1.16

オモテの水とウラの水

南スーダン 海外人道支援

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)が活動する南部スーダンで、国連やNGOなどの人道支援団体が「困難な点」として必ず挙げるのが、1.国土の広大さ(日本の約6倍)、2.雨期の長さ、3.インフラの乏しさです。(西部の紛争地ダルフールですと治安が一番に来るのですが)。この3点は相互にリンクしていて、例えば舗装道路が整備されていれば、どんなに国土が広かろうと、雨期が長かろうと、すいすいと支援の必要な地方の奥地まで行くことができます。
ところが現実には、舗装された道路があるのは南スーダンの首都だけで、あとはすべて土や砂をかぶせた道、あるいは、けもの道ですので、雨が続くと泥でタイヤが動かなくなり、活動地域が狭まってしまうのが実情です。

泥道とトラック
水たまりの続く道

泥道とトラック(写真左)と水たまりの続く道
(C)Peace Winds Japan

さて、タイトルに冠した「オモテの水」とは、地表にある水のことで、雨水、川、湖、海などを指します。他方、「ウラの水」とは地下水のことで、井戸水、湧き水、ミネラルウォーターはこちらの仲間になります。つまり、PWJの活動は、衛生的な「ウラの水」へのアクセスを増やすべく、時には「オモテの水」と闘いながらスーダンの水地図を塗り替える作業ともいえます。
オモテの水との闘いの一つが上述のような雨期の交通遮断。また、この時期に頻発する洪水も挙げられます。今年の雨期はPWJが活動する州内でもナイル川の水があふれて被害が出たため、PWJは州政府と協力してユニセフからの粉ミルクや水洗浄薬などの支援物資を洪水エリアまで届けましたが、車のボンネットが水面下になるほどの水量と悪路。無事に届けることができて、被災された方々からは喜ばれましたが、ドライバー泣かせのミッションでした。

車内から写した道中
支援物資の荷下ろし

車内から写した道中(写真左)と支援物資の荷下ろし
(C)Peace Winds Japan

ドライバーといえば、ここ南部スーダンでも個性が豊かで、PWJのスタッフにも3通りの性格が見受けられます。例えば目の前に大きな水たまりが出現したときの対応ですが、
ドライバーA:さっと車を降り、裸足でスタスタと深さを測って浅地を探る。
ドライバーB:車からは降りるが、自分では水溜りに入らず、向こう側から渡ってくる女性たちに気軽に声をかけて深さを尋ねる。
ドライバーC:何もしない。そして発車し、「あれえー?」と言いながらぼっしゃーんっ、と派手に水たまりにはまり、きまり悪そうに頭をかく。

個性豊かなPWJドライバー

個性豊かなPWJドライバー
(C)Peace Winds Japan

最後のドライバーCには、この後で私からの説教が待っていたことは言うまでもありません。そんな雨期も終わり、今は本格的な乾期。PWJフィールドチームはこの乾期の半年が最も忙しく、最もやりがいのある時期です。「州内のNGOで、俺たちほど遠くまで行ける奴らはいない」と誇らしげなドライバーたち。現在は、チーム一丸となって、乾期前半事業の計画である井戸28本の建設に取り組んでいます。

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