ピースウィンズ・ジャパンは、紛争や災害などの脅威にさらされている人びとに対して国内外問わず支援活動を行うNGOです。

海外人道支援

Overseas

2008.4.18

井戸建設も佳境~雨との「追いかけっこ」は続きます

南スーダン 海外人道支援

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、2008年1月よりジョングレイ州の州都ボーから約300キロ北のアユッド郡で井戸建設を進めてきましたが、先週までに同郡での井戸掘削を完了し、計画していた井戸15本を完成しています。井戸建設チームはその後南下し、デュック郡で2本、トゥイッチイースト郡で1本の井戸を完成、3郡を合わせると、井戸の本数は合計18本となります。

スーダン南部では、今年は4月にすでに降雨がみられ、雨期の訪れが例年よりもひと月近く早いようです。もともとアクセスの困難なコミュニティに、大型の井戸掘削機械を持ち込んで行う井戸掘削作業は、雨で道が通行できなくなる前に終えなければならず、その後に行う、「エプロン」と呼ばれる、セメントで作るハンドポンプの土台部分の施工についても、雨が続いてしまえば、乾くまでに時間を要し、井戸が使えるようになるのが遅れてしまうため、PWJは近づいてくる雨に急き立てられるように、この事業を進めてきました。
この日は完成した井戸を引き渡すにあたり、コミュニティの井戸管理委員会のメンバーや、コミュニティ・チーフを対象に、井戸のきれいな水を使って健康に暮らすために注意する点や、ハンドポンプの取り扱い方などを紹介するワークショップ(研修会)を、ガール(Gaar)というコミュニティで開催しました。このワークショップには、PWJが井戸を建設した近くのワイ(Wai)というコミュニティの人びとも一緒に参加しました。

Gaar_WS2_s.jpg
PWJスタッフの話を聞くワークショップ参加者
(C)PWJ/Masaharu SAITO

コミュニティの片隅の木陰に参加者が集まり、PWJのプログラム・アシスタントが、絵を多用したプリントを配って、井戸管理委員会の役割や、井戸から汲んだ水の汚染を防ぐ方法などを説明していきます。時々冗談を交えながら、参加者からの水をめぐるエピソードにコメントしつつ、人びとの理解の度合いを確かめて、ワークショップの前半を終了すると、いよいよ実技編の始まりです。参加者は井戸の周りに移動し、ハンドポンプのカバーを開け、内部を見せながらチェーンをつないでポンプから水が出るようにする作業を行います。
それまで遠巻きに見守っていたコミュニティの子どもたちも、「水が出るよ!」とばかりにあわてて井戸のところへやってきます。チェーンをつなぎ、カバーを閉じて、レバーを上下すること数十回。なかなか水が出てこないこともあり、私たちもドキドキハラハラする瞬間です。ほどなく水が流れ出すと、女性や子どもたちが「ジェリカン」と呼ばれる容器を持って、あっという間に井戸のまわりに集まってきます。

Gaar_w_users_ss.jpg
ハンドポンプを使おうと集まる子どもたち
(C)PWJ/Masaharu SAITO

最後に井戸の維持管理用の工具類をコミュニティ・チーフに渡し、井戸の引き渡しが終了します。本格的な雨期の到来を目前に控え、どうにかこの日の引き渡しを終えることができました。これで一安心といいたいところですが、まだワークショップを開く予定のコミュニティが残っていて、今週もスタッフはアユッド内を忙しく動き回っています。雨との追いかけっこはまだしばらく続きそうです。

Kids-in-Gaar_s.jpg
Gaarの子どもたち
(C)PWJ/Masaharu SAITO

一覧へ戻る

ご支援・寄付のお願い

寄付控除について