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ディンカ伝統のレスリングが町に復活

8月5日の日曜日、ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)が事務所を構える南スーダンのボーの町で、ディンカ民族伝統のレスリングの試合が行われました。レスリングは以前はボーの町でもひんぱんに行われていましたが、毎回のように騒ぎが起きたため、行政によって禁止されました。久しぶりの開催に、約3000人の住民が繰り出し、試合に興じました。

↓クリックすると動画がみられます↓

PWJのスーダン人スタッフによると、対戦は、ボーの北方のジャレ地域に住むアボーデット、ジュエット、アリアットというグループと、ボーの町を含むナイル川流域で生活するトーンチというグループとの間で行われます。対戦したい相手がいる場合、かつては文書で相手に申し込み、相手が受けることで対戦が成立したといいます。個人の間での申し込みであっても試合は所属するグループの間の対戦として行われます。

派手ないでたちの応援部隊入場するディンカの男たち

写真左:派手ないでたちの応援部隊
写真右:入場するディンカの男たち
(C)PWJ/Kazuyoshi MISAWA

試合を知らせる伝統のドラムが町に激しく鳴り響いた後、町の中心部の広場で伝統の戦いが始まりました。獣の皮のようなものをまとった男たちが入場し、雰囲気を盛り上げるようにホイッスルを鳴らす人たちもいます。

最初に互いの手を組み合い試合は始まる

最初に互いの手を組み合い試合は始まる
(C)PWJ/Kazuyoshi MISAWA

レスリングは、最初に互いの手を組み合って、開始。持ち上げたり、足をとったりして、相手を投げ落とした方が勝ちとなります。しばらくたっても勝負がつかない場合は、レフェリーが引き分けを宣言します。次々に選手が登場し、試合は何試合も続行。豪快に投げが決まったり、短時間で勝負がついたりすると、会場を埋めた大勢の観客から歓声や叫び声が上がります。難民たちの帰還によって人口が増え、マーケットの店先に活気がみえてきた現在のボーを象徴するような盛り上がりです。

車の上にまで大勢の観客が車の上にまで大勢の観客が

車の上にまで大勢の観客が
(C)PWJ/Kazuyoshi MISAWA

混乱を懸念して日本人スタッフ(西野、三澤)は早々に引き上げました。観戦を続けたスタッフに後から聞いたところ、やはり騒ぎが発生し、重傷者や、一時的に警察に拘束された人も出たようです。

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