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私たちの活動

【フィリピン台風24号】被災地での物資配布を開始

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、2012年12月4日にフィリピンのミンダナオ島を襲った台風24号(台風ボーファ)による被災者への支援を開始しています。ミンダナオ島のダバオ市で調達した後、一世帯ごとにパッキングを終えた生活物資をDavao Oriental(東ダバオ)州に輸送し、12月14日(金)には被災者600世帯へ配布しています。

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支援物資(米、豆、乾燥魚、イワシ缶、砂糖、調理油、洗濯石鹸、水入れ容器、バケツ、調理用なべ、プラスチックシート)

配布実施に先立って、連携団体のCDRCのネットワーク組織であるMISFI(Mindanao Interfaith Services Foundation Inc.)*の協力のもと、被害が大きいといわれた、バダオ市内から車で3~4時間ほどのところにあるCompostela Valley(コンポステラ・バレー)州に現地調査に向かいました。
被害がひどい地域へ近づくにつれ、道の両脇には崩壊した家や倒れた大木、傾いた電柱、支援を求める看板を提げる人びとの姿などが多く見られました。土砂崩れによって山の斜面がえぐられたところでは、木々の緑も茶色に変わり果てていました。訪問した町の中心部では、倒された木々や流れ込んできた泥に埋まった人びとの捜索が続いており、私たちが訪ねた時は、ちょうどご遺体が発見されたところでした。普段は乾いている道路が、大雨の影響で、今なお水が引いていないところもありました。

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水の引かない道路

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倒壊した商店

この地域にはバナナのプランテーションが多くありますが、一面のバナナの木はどれも強風でなぎ倒され、以前はバナナの木に隠れていた遠くの山々が見渡せるようになってしまったとの話も耳にしました。
台風の多いフィリピンでも、ミンダナオ島はこれまでほとんど台風の被害を受けたことがなく、この地域の人々は「台風通過の際は戸外に出ないようにしていたが、家そのものを破壊するほど強力なものとは想像もしていなかった」と、今回の台風の恐ろしさを語っていました。

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倒れたバナナの木々。向こうにある山が見えるようになった

今回、配布対象地域として選定した東ダバオ州は、コンポステラ・バレー州のさらに東側に位置し、台風のミンダナオ島上陸の際に直撃を受けた地域です。支援物資を運んで同州の被災地域に入ってみると、辺りの木々がなぎ倒されているだけでなく、ごくわずかに鉄筋コンクリート製の建物が形をとどめているだけで、すべての木造住宅は跡形もなく壊滅状態でした。被害状況が特にひどいこの地域では、フィリピン政府による米の配給だけは届いていますが、民間の支援としては、PWJの支援が初めてとのことです。
物資の配布に当たるスタッフは、12月13日中に物資を現地に運び込み、夜はかろうじて損壊を免れた小学校の広間に宿泊し、14日(金)から支援物資の配布を進めています。

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現地の人びとと一緒に物資の梱包をするPWJ山元

*ミンダナオ島で活動している現地NGO
報告:山元 めぐみ(事業部)
【フィリピン台風被災者支援 募金受付中】
◇ホームページからクレジットカード、楽天銀行、ジャパンネット銀行を通じてご寄付が可能です。
■ご寄付はこちらから
◇郵便振替口座:00160-3-179641
口座名義:特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン
通信欄:「フィリピン台風被災者支援」と明記してください。
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2012.12.10 PWJスタッフが現地到着
2012.12.06 被災者支援を開始
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