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私たちの活動

ファミリーキットを10,000家族に配布完了

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、5月初旬にミャンマーを襲ったサイクロン「ナルギス」の被災者に対し、これまで緊急生活物資の配給を継続してきましたが、10000家族を対象にした配給作業も、ついに最後の日を迎えました。最後の地域は、エヤワディ管区のラピュタ地区。PWJが配給を行ってきた地域の中で、ヤンゴンから最も遠く、サイクロンの被害が最も甚大だった地域です。

配給目的地を確認するPWJミャンマー人スタッフ、ニー・トウェー(左から2番目)と船会社の人

船会社のスタッフとともに配給の目的地を確認する
PWJミャンマー人スタッフ、ニー・トウェー(左から2番目)
(C)Peace Winds Japan

PWJのミャンマー人スタッフ1人と、パートナーであるミャンマー商工会議所連盟のPWJ配給チームのメンバーとで、台所用品、衣類、その他生活必需品を1家族分ごとに袋詰めした「ファミリーキット」約1000袋を、ヤンゴンからラピュタまで、船でおよそ27時間以上かけて輸送しました。配給を行うため、PWJの他のスタッフは、翌日ヤンゴンを出発し、車でラピュタまで悪路を片道12時間かけて移動しました。
被害の大きかったラピュタでは、数多くの国連機関、外国の援助団体が町に拠点を置き、大規模な支援活動を行ってきました。それにもかかわらず、被災から3カ月たった今でも、サイクロンのつめ跡が村のいたる所に残っています。村の船着場に着くと、壊れた手漕ぎボートが散乱し、風により折れたヤシの木や、根こそぎ倒された木があちこちに見えます。民家はほとんど全壊し、人々は援助団体から配布されたビニールシートを使い、自分たちでにわか作りの小屋を建てて生活しています。

壊れたボートが散乱する船着場
ビニールシートをかぶせたにわか作りの民家

左:壊れたボートが散乱する船着場
右:ビニールシートをかぶせたにわか作りの民家
(C) Peace Winds Japan

サイクロンは、人びとの心にもいまだに深い影を落としています。出迎えてくれる村の人の顔は心なしか暗く、表情にあまり感情が感じられません。サイクロンで植えつけられた恐怖のために漁に出られなくなった夫を支え、1人漁に出かけ一家を支える女性。夫を失い、家も失い、途方にくれている女性・・・
そんな中でも人びとはお互いに支え合いながら生活しています。PWJの配給活動も村の人々の全面的な協力、絶妙なチームワークにより、スムーズに行うことができました。
「今までたくさんの援助団体が私たちを助けてくれました。大変ありがたく、うれしく思います。でも援助に頼るだけでなく、早く自分たちで働いて生活していけるようになりたい」
そう力強く語る女性に、村人が一様にうなずきます。
これでエヤワディ管区のディディエ、ピヤポン、ボガレ、最後にラピュタの計4地区、合わせて10000家族を対象としたファミリーキット配布が完了しました。PWJは、今後もこれらの地域の人びとの生活を支えるため、さらに活動を継続していく予定です。

ファミリーキットを村人に渡すPWJスタッフのナインナイン・アウン(左端)

ファミリーキットを村人に渡すPWJスタッフのナインナイン・アウン(左)
(C)Peace Winds Japan

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