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私たちの活動

【ミャンマー】ミャンマーでの緊急支援を開始しました

ミャンマーでは2021年2月1日、国家緊急事態が宣言され、それ以降国内の状況は政治のみならず社会・経済などあらゆる分野で混迷の度を深め、2カ月が経過した現在においても一向に事態の改善の兆しが見えません。銀行や運輸・通信、行政機関や医療機関の機能不全、また燃料や食糧の値上がりにともない、これまですでに新型コロナウイルスの長引く影響を受けていた一般の人々の生活は、さらなる困難に直面しています。
 
2月初旬に一般市民の抗議活動が始まった当初は、全国的に平和的なデモが行われていました。しかし、状況は全く改善されないばかりか、2月の後半に治安部隊による発砲が開始されると事態は次第に暴力的になり、デモの参加者のみならず一般市民にも被害が及ぶようになりました。
 


ヤンゴン市内の様子。デモの様子や救護時の様子は関係者への安全上の配慮からここでは掲載できません

 
PWJはミャンマー南東部に位置するカレン州において水供給事業を実施してきましたが、現在は通常の活動実施が困難となっています。一方で、連日市民による日常を取り戻すための抗議活動が展開され、人的被害が発生していることから、3月からは現地の団体・市民社会組織と協力し、非政治的・人道的な支援として負傷者の応急処置などの救護活動を開始しました。
 

今回救護にあたっている市民グループは昨年来のコロナ禍によりコミュニティーの中に組成されたチームで、あらかじめ応急処置の基礎訓練を受け、現在、市民の救護を行っています。今回の支援では、ヤンゴン地域の7地区で8つの市民グループに対し、負傷者の緊急手当用に担架や応急処置キットなどを配布しました。
 


市民グループに配布した応急処置用キット

 
今回応急処置用キットを配布した市民グループからは以下のような切実な声が上がっています:「負傷者への応急処置を行う救護活動自体が攻撃されることも多く、非常にリスクを伴います。一部の地区には戒厳令が発令され、そうでない地区も全て夜間外出禁止となっており、主要道路の封鎖、チェックポイントの設置など負傷者や必要な人材、機材の輸送も時間的、ルートの制限により困難に直面しています。現在、応急処置には対応していますが、負傷者に更なる医療行為が必要になった場合の体制が、病院の閉鎖、医療関係者の不服従運動への参加、費用の面などから整っていません」。
 


負傷者運搬用に配備した担架

 
PWJは引き続き、安全に細心の注意を払いながら、ミャンマーの市民グループと協力して、人道的な支援を継続していく予定です。
 

■ミャンマーでの人道支援活動について
https://global.peace-winds.org/activity/area/myanmar

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