ピースウィンズ・ジャパンは、紛争や災害などの脅威にさらされている人びとに対して国内外問わず支援活動を行うNGOです。

海外人道支援

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2019.4.8

【ミャンマー】虫歯・感染症予防講習を実施

ミャンマー 海外人道支援

 
「あ!い!う!べぇ~!」声を出すたびに村人たちの間で笑いが巻き起こりました。 “あいうべ体操”です。ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)が実施する衛生知識向上活動の一環として、2019年3月4日~8日に歯科医の松本敏秀先生を特別にお招きし、主に村の子供たちを対象に歯磨きやうがいの仕方、虫歯予防の口の体操、手の洗い方などを中心とした講習会を開催しました。

MOFA3,20190308,辻さん撮影,Kawt Ka Thaung

 
水へのアクセスの次には、衛生習慣をつけることが大事
安全な飲料水を供給することを目的として、PWJは2013年からこれまでにカレン州農村部の約100村で井戸の設置や修繕を行っており、2018年から2019年にかけての乾季にも同州内の3郡において 管井戸を新たに建設しています。村人に対しては井戸の維持管理方法などを教えるのに加え、 村人にとって水の存在が当たり前になる前に、井戸やトイレの使い方、歯磨きや手の洗い方などの講習も行います。水へのアクセスが悪い村では、水を用いて衛生状態を保つ知識や習慣があまり浸透していないからです。
 
「虫歯にならないための3つの約束」と「病気にならない4つの約束」
「治療するには免許がいるが、予防は誰にでもできる」という信条のもと、長年ミャンマーの村々で予防歯科、保健衛生指導活動を実施する松本先生は、2018年度西日本国際財団アジア貢献賞を受賞されています。そんな松本先生を2015年に引き続いて (https://peace-winds.org/news/activity/report/myanmar/7610)再びお招きし、今回は計9村で約1000人の村人を対象に虫歯予防と感染症予防の方法を伝授して頂きました。

MOFA3,20190308,岩野さん撮影,Kawt Ka Thaung (2)

 
「虫歯にしない3つの約束」とは:①甘いものの飲食後は水を飲む; ②歯磨きは一日一回以上丁寧にゆっくりと; ③寝る前に甘いものは飲食しない。3つの約束を説明した後に、歯の模型を使い歯の表面や裏側をしっかり5回ずつ丁寧に磨くようわかりやすく指導します。民主化に伴い、近年になって海外から甘いお菓子が流入するようになったミャンマー。子供のうちから予防習慣をしっかりとつけておくことが大切です。
 
「病気にならない4つの約束」は:①手洗い; ②うがい; ③歯磨き; ④あいうべ体操。ミャンマーには村の子供たちもよく知る「手洗いの歌」がありますが、それはあくまで手洗い方法とその順番を簡単に示すものにすぎません。松本先生は一つ一つの動作をしっかり5回ずつゆっくり丁寧に行うように指導し、子供から大人まで「1,2,3,4,5!」と元気よく数えながら手の洗い方を一緒に確認しました。最も盛り上がったのが“あいうべ体操”です。あ、い、う、べ、と口を大きく動かすだけの簡単な体操ですが、口の周りや舌の筋肉が鍛えられることにより虫歯や歯周病、感染症の予防につながるほか、集中力アップや姿勢改善にもつながります。一日30回行うことが目標です。村の人たちには「べ」で舌を出すことがとても面白かったようで、「べ」を行うたびに会場が笑いに包まれ ました。
 
みんなで手洗い・歯磨きの実践練習
松本先生のお話を聞いたら、今度は村人たちが手洗い・歯磨きを実際にやる番です。手の甲と手の平に「手洗いチェックスタンプ」を押した後に、みんなで数を数えながら手を洗います。スタンプが しっかりと消えて手がきれいになったことを確認できた人から順に、歯ブラシを配布。受け取った歯ブラシで、ゆっくり丁寧に5回ずつ磨くことを確認しながら、みんなで歯を磨きました。
 
三線伴奏で “あいうべ・ソング”
「きらきら星」のメロディーに合わせ、「あ、あ、い、い、う、う、べえ~」とみんなで再び“あいうべ体操”を行いました。「虫歯にならないための3つの約束」と「病気にならない4つの約束」は、どちらも毎日継続することが大切です。そのためには、「楽しまないと」と言う松本先生。松本先生が三線で奏でる「きらきら星」に合わせた “あいうべ・ソング” は、 そうした工夫の一つです。
 

爪を立てて手の平の汚れを落とします。
爪を立てて手の平の汚れを落とします。

 
歯も各箇所5回ずつしっかり磨きました。
歯も各箇所5回ずつしっかり磨きました。

「ミャンマーの問題は、ミャンマー人の手で解決を」

20190308,高橋撮影,PWJ事務所

「自分がいなくても、ミャンマー人スタッフだけで衛生講習を継続・普及していけるように」という松本先生のご厚意で、スタッフ向けの衛生講習勉強会を、PWJに加えて他のNGOからも8名の参加者を得て開かれました。普段は自らが村人たちに衛生向上を指導しているPWJスタッフたちは松本先生の講習から新しい刺激を受け、「“あいうべ・ソング”はぜひ次回から取り入れたい」という声も挙がっています。
 
PWJは安全な飲料水の確保が難しい状況にあるミャンマーの村に対して、必要とされる給水施設をこれからも提供し、同時に村人の衛生習慣指導にも努めていく計画です。皆様の引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。
 
※上記の2018年~2019年の給水事業は、外務省・日本NGO連携無償資金協力の支援を受けて実施しています。

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