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私たちの活動

【モザンビーク】サイクロンで被災した人々への支援

3月中旬に発生したサイクロン被災から早くも2ヶ月が経ちました。
現地では、政府の災害対策機構や地方行政による復旧・復興の活動に加えて、国連やNGOなどの支援団体の活動が続いています。多くの支援団体が活動する中、支援が効率良くかつ効果的に行われるよう、活動する場所に合わせて3つのステージに分けられていました。

① 避難所生活(Relocation)
被災後の一時的な住居として避難所が設立されました。私たちが訪問した避難所では、支援団体による食糧や水の配布が行われていましたが、1つのテントを複数の家族が使っており、十分なスペースがあるとはいえません。また、密集して生活するため、衛生面の課題も深刻です。5月には収束していましたが、4月にはコレラも蔓延しており、現地では医療ニーズに応える支援が集中的に行われていました。

避難所にいる被災者は今後の生活がどうなるか不安を感じながら生活しています。避難所生活が長引くようであれば、テントの支給や保健衛生面の改善などを考えなければなりません。

避難所の様子(1)
避難所の様子(2)

② 再定住地域へ移住(Resettlement)
政府は、浸水被害を受けた地域の住民のために、再定住地域への移住を積極的に進めています。再定住地域は、浸水被害のなかった地域を選んでいますが、これまで整備されていない藪の中や農地だった場所です。被災者はそこを自分たちで整備し、テントの設置や、家を建てなければなりません。移住が始まったばかりの今は、電気・水道・道路などの基本インフラも整備されておらず、もちろん学校や病院もありません。再定住地域では、食糧だけでなく、住居や社会インフラ整備等の支援も必要です。
支援団体の活動も再定住地域に集まりはじめました。収入を失った世帯が多いため、食糧の配布に加えて、家を再建するための道具や農地を再開するための農機具や種の配布などが必要です。

藪の中に立てられたテント
畑の上に立てられたテント

③ 元の家への帰還(Return)
被害の少なかった地域や床下浸水レベルの被災地域では、避難所から元の家に戻る人が増えてきました。床下浸水といっても、現地の人たちは木の枝を組んでつくった簡単な家が多いため、家ごと家財道具を失った被災者も多くいます。また、強風で屋根が飛んだ後に雨が続いたため、家で備蓄していた食料がダメになったなど、被害は広がっていました。このように元の場所に戻った被災者は、限られた道具・資材で被災した家屋を立て直そうとしています。避難所や再定住地域には国連やNGOの支援が届いているものの、元の家に帰還した被災者には支援が届きにくく、「不公平だ!」という声が挙がっています。再定住地域が設置されたホストコミュニティ―の村長は、「再定住地域の被災者は2週間に1度食糧が配布されているが、自宅で残っている人や避難所から帰ってきた被災者は、被災後2ヶ月経ってもまだ1度しか食糧を支援してもらっていない。不満が高まっている」と、言います。すべての被災者へ平等に支援を届けることは難しいですが、このようなギャップに対して、きめ細かな支援が必要だと感じました。

未だに庭の水が引いていない

「ここまで水が来た!」と話す女性

このように、被災者の生活場所によってニーズは異なるため、それぞれの場所にあった支援が求められています。また、残念なことに4月26~27日に2つ目のサイクロンがモザンビーク北部を直撃しました。短期間にサイクロンが2つも直撃したため、政府機関や国連も対応に追われています。PWJは支援ギャップを埋めながら、人々が自然災害に様々な形で対応できるようになるための力を備える災害レジリエンスという点も考えて、被災者に寄り添った支援を行いたいと考えています。
 
本事業は、ジャパン・プラットフォームの助成金と皆様からの寄付によって行われています。継続的な支援を実施するために、皆さまからの温かなご支援・ご協力をお願い申し上げます。

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た、今回の支援が終了した場合、今後のレスキュー及び被災者緊急支援の準備に活用させていただきます。

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