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私たちの活動

子どもから大人へ:ベルビストケアセンターに移った子どもたちのその後

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)はモンゴルで、貧困や家庭の事情のために保護者のもとで暮らすことができない子どもたちの支援を続けています。2006年までは児童保護施設「ホッタイル」を運営してきましたが、ホッタイル運営終了後も「ベルビスト・ケアセンター」(VCC)を通じて、現在7 人の子どもたちの生活や教育を支えています。VCCへの支援開始からまもなく5年。いままでVCCとは主にメールや電話などで連絡を取り合ってきましたが、子どもたちの様子を確認したり今後の相談をしたりするため、2010年9月にVCCを訪問し子どもたちと再会してきました。

VCC施設内のコンピューター室で自習するホラン(写真左) (C)VerbistCareCenter
VCC施設内のコンピューター室で自習するホラン(写真左)
(C)VerbistCareCenter

VCCに入居当時は4歳から17歳だった子どもたちは、10歳から22歳までと成長。それぞれに学校に通ったり、職業訓練を受けたりしています。みな元気でがんばって勉強しているんだろうと思っていましたが、特に思春期の子どもたちはさまざまなな葛藤があるようです。
VCCに移籍した当時15歳だったホラン(女の子)は、いま20歳。いまは、専門学校でコンピューターと秘書について学んでいます。VCCのルシラさんによると、ホランは勉強が好きではないのか、授業にあまり出席せずに去年は落第してしまったそうです。最近も外泊が多く、男友達と夜遊びしていて困っているということでした。本人と何回か話し合いをし、勉強は続けたいという意思を尊重して、いまは専門学校の2年生をやり直し中です。訪問した当日も、ルシラさんが専門学校の先生と話をし、ホランがちゃんと授業を受けているか確認していました。
ホランの母親は死亡し父親は行方不明で、13歳のときに首都ウランバートルでストリート生活しているところをPWJに保護されました。このような難しい環境にいた子どもたちへの支援は、たやすいことではありません。小さいうちは寝泊りや食事をしたり学校に行かせてもらったりすれば充分なのかもしれませんが、思春期を迎えさらに大人へと成長する過程には、悩みもあり、社会や大人への反発もあることでしょう。そうであっても支援しつづけることの難しさと大切さを改めて実感しました。
PWJは、今後もVCCの子どもたちの支援を続けていきます。
報告:山本理夏

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