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私たちの活動

【ケニア】生理に関する「沈黙を破る」 クラウドファンディング活動実施報告

朝日新聞のクラウドファンディングサイト「A-port」で実施したケニアトゥルカナ郡での月経衛生支援活動に関するクラウドファンディングでは、皆さまから、多大なるご支援を賜り、また応援のお言葉もいただき、ありがとうございました。
 
昨年1月にクラウドファンディングを終了して以降、ケニアトゥルカナ郡カクマ、カロベエイ地区で暮らす、難民や地元の女の子たちが、生理中でも安心して、輝いて過ごせるように、私たちは皆さんのご寄付を活用し、次のような活動を行いました。
 
まずは、布製生理用品を製作する縫製職人のグループ用のアトリエの建設を支援しました。今までは縫製職人グループは貸しスペースを利用するしかありませんでしたが、今後は自分たちの作業スペースを持ち、継続して製作が続けられるようになります。建物の建設は完了し、現在は、作業台や椅子などの家具の到着を待っているところです。作業台の設置が終わり次第、ミシンなどの機材を持ち込み、このスペースでの製作が始められる予定です。メンバーの一人、サマルは、「今までは、他の支援団体の研修センターを使って作業してきたので、必要な時にいつもスペースを使えるわけではなく、また、自分達のミシンを設置することもできませんでした。自分達のアトリエができたため、集中して布製生理用品の製作ができ、注文も積極的に取ることができます」
このグループは、現在は、布製生理用品だけでなく、布製オムツの製作にも取り組んでいます。
 


布製生理用品を製作するグループメンバー
 

生理用品を入れるポーチ

 
現地では、生理の悩みを親や先生、友達に相談できず、初潮が来てもどのように対応したら良いかわからない女の子が多いです。その結果、一人で悩みを抱えて生理期間中に学校に行けなかったり、男の子や大人はそんな女の子にどのように接したら良いかわからないことがよくあります。こうした背景を踏まえ、生理を迎えるのは自然のことで、悩む必要はないこと、困ったことがあれば、周囲の信頼のできる大人に相談して良いこと、そのような女の子を周りは支える必要があることを、学校の子どもたちだけでなく、コミュニティ全体に知ってもらうためのフェスティバルを2022年11月に行いました。このフェスティバルには、カクマ難民キャンプと周辺のコミュニティの小学校5校から、約350の女の子、250人の男の子、そして多くの親やコミュニティの大人が参加しました。生理がなぜ、どのように起こるのか、または妊娠の仕組みを知らないまま、性体験をして、望まない妊娠してしまう10代の女の子も多くいます。フェスティバルでは、自分の体を理解し、将来のために大切にすることに関するメッセージを込めたダンス、歌、寸劇が披露されました。
 


ダンスの様子(1)
 

ダンスの様子(2)
 

イベントに備え若年妊娠予防のポスターを貼るスタッフ

 
子どもたちや先生と共に、メッセージを込めた振り付けを行い、ダンス指導を行ったダンスインストラクターのマイク氏は、この活動について、次のように語りました。「カクマでは、女の子たちが学校以外の活動に参加し、自分自身を表現する機会がほとんどありません。また、多様な民族の人々が暮らす難民キャンプでは、外からは見えない民族グループ間の障壁があります。このフェスティバルでは、どんなバックグラウンドかに関わらず、参加したい全ての女の子たちが、自信を持ってダンスなどの表現活動に参加し、また、自分の抱えている問題や、将来の夢を語ることができました。このような活動を通して身につけた自信は、彼女たちが日々のチャレンジを克服していくためにとても大切なものです」
 


指導に当るインスインストラクターのマイク氏

 
その他、皆様のご寄付を活用して、先にお伝えしていた「世界月経衛生デー」でのイベントも実施しました。また、生理に関する女の子の知識や実践、問題について理解するための調査が行われ、その結果をもとに、今後の支援を計画、実施していく予定です。
 
当初は、布製生理用品の製作と一部地域での啓発活動から始まった、私たちのケニアでの月経衛生支援活動ですが、皆さまからのご支援のおかげで、縫製職人グループが自立して製作を続けられるまでになり、またコミュニティ全体で月経衛生に関する理解が促進されています。今後、布製生理用品を洗うための水の整備や学校での着替え室の整備など、女の子や女性が安心して暮らせる環境になるには、まだまだ取り組むべきことがあります。私たちは歩みを止めることなく、「女性や女の子が生理中も生き生きと過ごせるようになる」ことを目指し、活動を続けて参ります。その様子はこちらのホームページで順次お知らせしていきます。皆さまからの応援を引き続きよろしくお願いいたします。
 


コミュニティで地道に実施してきた啓発活動
 

女の子たちが笑顔になれるように活動してまいります

 
 
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