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【九州豪雨】大量の倒木、住宅浸水 被害大きい豪雨被災地/レスキューチーム現地で支援開始

まるで、大津波が押し寄せたかのようだ。大量の倒木が流れ込んだ住宅街、泥水に浸る路上や田畑。濁流によって押しつぶされた家屋やめくれたアスファルトが、被害の甚大さを物語っている。6日午後、ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)のレスキューチームたちは、集中豪雨が襲った福岡県朝倉市内に入り、支援活動を始めた。
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【写真説明】道路に流れ込んだ倒木/崩れた崖から転落しそうな車
「あの交差点の角にあった家が、山の方から押し寄せてきた濁流に飲み込まれた」
災害対策本部がある朝倉市役所から南東約4・5キロの国道386号線の交差点。消防や警察による捜索活動を見守っていた男性が言った。指をさした場所には、がれきの山しかない。近くには10~20m級の大木が転がり、1階が完全に土砂に埋まった家屋もあった。
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【写真説明】浸水した民家/元は民家が立ち並んでいたという場所

冠水し、アスファルトがめくれた道路、
【写真説明】 冠水し、アスファルトがめくれた道路

PWJは到着後すぐに対策本部で情報収集を始めた。ヘリで上空から被害実態の調査も試みたが、悪天候で断念。人命救助や捜索活動の要請がないことから、避難所で求められている物資の調査にシフトした。まずはニーズを知るため、被害の大きかった大分県境の山あいにある杷木(はき)地区の避難所へ。途中、市内を東から西に流れる筑後川から水があふれ出ているのが見えた。何度も「通行止め」に行き当たり、迂回した。市役所から杷木地区まで直線距離で10キロほどにもかかわらず、到着に2時間近くかかった。
避難所で支援物資のニーズを聞き取るPWJスタッフ
【写真説明】 避難所で支援物資のニーズを聞き取るPWJスタッフ

避難所の杷木中学校。体育館の武道場にはブルーシートや毛布を敷いて横になる避難者たちがいた。市職員よると、6日午後7時現在、171人が身を寄せる。体育の授業で使うマットに座っていた女性(44)に声をかけた。この日朝、5歳~高校生の息子3人と、母親(73)で避難してきたという。表情には疲れがにじむ。必要な物資が何か尋ねると、女性は「とにかくお風呂に入りたい。2日も入っていない」。パンやおにぎり、飲料水などは足りている一方で、着替えを持ち出す余裕もなかったため、体を清潔に保てないことを心配する。
ゴォーゴォー。この女性の話では、避難前の5日夕方ごろから、濁流のような音に聞こえるほど、激しい雨が降り続いていた。午後4時ごろに停電し、窓の外を見ると、自宅前の坂道が冠水していた。自家用車があっという間に流され、近所の小屋も濁流に飲み込まれているのが見えた。女性は「逃げたくても、逃げ道すらなかった」と涙をこぼしながら振り返る。翌朝になって、区長に誘導されてやっと避難できた。「持ってこれたのはこれだけです」と、財布とバスタオル2枚が入れたバッグを見せてくれた。5歳の息子は「早くおうちに帰ろうよ」と、せがんでくるという。自宅に戻れる日が来るのか。女性は、降り続ける雨を不安そうに見つめていた。
支援物資について、避難所の市職員は「衛生用品が足りていない」と話す。歯ブラシやウエットティッシュ、紙おむつなどだ。災害対策本部によると、6日午後9時現在、市内に避難所は21カ所ある。ただ、数が多いため、「どこの避難所にどんな物資が必要かまで握できていない」のが現状だという。PWJは7日朝から、企業などから提供を受けた肌着やブルーシートを避難所などで配りながら、引き続き被災地のニーズも調査する。
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