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【九州豪雨】レスキューチーム、孤立した集落へ/ヘリで救助活動継続

レスキュー隊員たちの目の色が変わった。
「松末地区 孤立 30人以上」――
7日早朝。福岡県朝倉市の災害対策本部のホワイトボードに、走り書きされた文字。命からがら避難したという60代男性の話によれば、道路が寸断され、周辺住民たちが朝倉市杷木(はき)松末の集落で助けを待っているという。ピースウインズ・ジャパン(PWJ)とアジアパシフィックアライアンス・ジャパンの合同チームは7日、降り続く雨の中、災害救助犬の夢之丞とハルクを率いて救助に向かった。
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【写真説明】険しい道を乗り越えながら孤立した集落へ向かう夢之丞とハルク、隊員たち
「ひどい、集落までたどり着けるのか……」。隊員の田邊圭(28)は思わず立ち止まった。3年前に出動した台湾水害の被災地が頭をよぎる。雪崩のような土砂にのみ込まれた民家や車。1階の一部をえぐられた家屋。大量の倒木や岩。周辺の川は穏やかに戻りつつあったが、猛烈な濁流が押し寄せたのだ、と一目で分かった。隊員たちはそこから水陸両用車2台を乗り込み、茶色くにごった川を突き進んだ。
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【写真説明】濁流で壊れた民家の残骸が残る松末地区/土砂にのみ込まれた民家や車
雨脚が強まる。夢之丞とハルクに先導されて1kmほど進むと、松末小学校にたどり着いた。自衛隊と消防がすでに周辺地域への声かけを終え、その先に進もうとしていた。ところが、腰の高さくらいで増水した川が行く手を阻む。自衛隊や消防らと意見交換し、ロープなどを使って渡る方法を検討したが、さらに先にも氾濫した川が待ち受けているため、水難救助の装備がないと危険だと判断。捜索自体も重機が必要という結論に至った。悔しい思いをしながら、その場は引き返すしかなかった。途中、水陸両用車のうちの一台は前輪のシャフトが壊れ、タイヤが外れるほど険しい道だった。
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松末小学校には、行方不明になっている義理の母親を探す男性(40)がいた。義母は近所に住んでいたというが、「小学校に逃げて」と電話したのを最後に連絡が途絶えたという。男性は声を震わせていた。「行けるなら、いますぐ現場に行きたい」。
隊員らはその後ヘリで松末地区の上空付近を飛行して情報収集。隊員の田邊は「土砂災害の現場では陸路のリスクが高くなるため、上空からのアプローチが早い段階で必要。ただ今回のように悪天候が続く場合はそれも厳しくなる」と話し、土砂災害時の活動の難しさを再認識した。被災地ではいまだ、安否不明の人たちがいる。チームは8日、朝からヘリで被災地に降り立ち、ハルクらを連れて捜索活動を続けた。
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