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【東北支援】 住民帰還待つ福島・浪江町の学校に「灯りを」

福島県浪江町は、東日本大震災による福島第一原発事故により全住民が町を離れたままです。町内にある小中学校にも子どもたちの姿はなく、震災で被害を受けた住宅の建材などの置き場になっている学校もあります。住民たちが戻る日まで「灯り」をともし続けようと、ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、J.S.Foundationと協力し、同町内の4つの小中学校に太陽光発電による街灯を設置しました。

幾世橋小
幾世橋小学校に設置したソーラー街灯

設置したのは、同町内の「避難指示解除準備区域」内にある、請戸(うけど)、幾世橋(きよはし)、浪江の3小学校と浪江東中学校。各校に10~11本ずつ、計41本のソーラー街灯を設置しました。4校の中でも請戸小学校は、津波の直撃により、校舎も大きな被害を受けました。その後、原発事故で避難区域となったことにより住民が戻れず、修復もされないままで、敷地には震災がれきも置かれています。
全域が「避難指示解除準備区域」や「帰宅困難区域」となっている同町では、震災から3年がたった今も、その光景は、震災直後からほとんど変わっていないように見受けられます。自宅の確認やお墓参りのために一時帰宅する場合、立ち入りは朝9時から夕方4時までに制限され、除染や復興関連工事で許可を受けた場合も夜7時までに区域外に出なければなりません。日中でさえ、工事関係者らの姿はまばらですが、夜は人の姿がまったくなります。市街地の一部では街灯が点灯する場所もありますが、かつて子どもたちが集まる場所であった学校は真っ暗になります。

請戸小請戸小
請戸小学校に設置したソーラー街灯

本事業を担当し、今年1月以来、同町を訪れているPWJの鈴木豪は「震災から3年がたちましたが、浪江町の学校では、遊具や倉庫も震災直後のまま残されています。一方で、校庭には腰の高さまで草が伸びています。住民の方が戻られるのは、何年先になってしまうかわかりませんが、街灯の灯りで、少しでも故郷の町を忘れず過ごして頂くことができればいいと思う」と話しています。
PWJは今後、楢葉町の避難区域にある学校やいわき市にある仮設校舎にもソーラー街灯を設置する計画です。
請戸小浪江東中
写真左:津波で大きな被害を受けた請戸小学校、写真右:浪江東中学校

福島県浪江町
請戸小学校の黒板は、メッセージで埋め尽くされていた(2014年1月撮影)

▼関連リンク
福島県双葉郡浪江町の小中学校4校に光を!!(PWJ Facebookページ、2月2日)
J.S.Foundation (「活動報告」のページに、現地の写真が多数掲載されています)

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