【東北支援】移動販売車、引き続き快走！

ピースウィンズ・ジャパン（PWJ）は、岩手県陸前高田市で東日本大震災発生2か月後の2011年5月、宮城県南三陸町では同年10月、移動販売車を提供しました。被災した商店主らの事業再開を支援するとともに、仮設住宅に入居した人たちがなじみの店で買い物ができるようにサポートすることが狙いです。このほど、南三陸町で移動販売車を活用している商店主らが集まり、活用状況を報告するとともに、「今後もぜひ使っていきたい」と話しました。

「仮設住宅にもなじみ客」というマルカツ佐々木商店

東日本大震災の被災地では、多くの商店が被災し、事業再開まで時間がかかりました。また、仮設住宅に入居し、なじみの店に買い物に行けなくなった住民も少なくありません。PWJでは、被災商店主らが早期に事業を再開できることが重要などと考え、両市町の商工会と連携。PWJが商工会に移動販売車を提供し、商工会が商店主らに車両を貸し出す形で支援が続いています。

写真左：「移動販売車は宣伝にもなる」と話すマルセン食品
写真右：イベントなどへの出店に活用している畠山水産
車両貸し出しは1年ごとに更新されます。この更新に合わせ、南三陸町商工会では毎年、PWJ、商工会、商店主らが集まり、使用状況などを確認する会議を開いていて、今年は2月18日に、同町志津川の「さんさん商店街」内にある商工会ブースで会議と使用車両の確認が行われました。
当日は、現在、移動車両を活用している同町内の10事業者のうち、7事業者が参加。商店主らからは「仮設住宅での販売で、なじみのお客さんがいる。今後もできる限り活用していきたい」（マルカツ佐々木商店）、「車が来ると、『あの店が来た』と目立ち、宣伝効果もある」（マルセン食品）、「弁当やおかずの配達に使っている。冷蔵もできるのでよい」などの報告がありました。地元のイベントのほか、「年に何回か、移動販売車で、首都圏のイベントに参加している」（さかなのみうら）というケースも紹介されました。
また、商店街の状況について、「すでにさんさん商店街で店を再開しているが、地域の方になかなか足を運んでもらえない課題がある」（雄新堂）という指摘もあり、今後さらに移動販売車が活用される可能性も話題に上りました。