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私たちの活動

民間救急ヘリのテイクオフを支援!

大災害が発生すると、道路の分断により孤立する場所が多数発生します。県や自衛隊のヘリコプターにも限りがあるため、民間のヘリコプターが活用できれば、有効な緊急支援を実施できる可能性が生まれます。こうした考えからピースウィンズ・ジャパンでは、緊急搬送ヘリコプターを運航するNPOオールラウンドヘリコプター(ARH、宮城県気仙沼市)に対して、資機材などの提供を続けています。夜間離着陸のための照明機材もその一つで、今年度中にも使用できる体制が整います。
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写真:民間緊急ヘリコプターの試験飛行(2013年7月21日)
オールラウンドヘリコプターは、災害支援の公益社団法人シビックフォースなどと協力して活動してきた株式会社髙橋ヘリコプターサービスの髙橋雅之社長(現・オールラウンドヘリコプター代表理事)らが、2012年に設立しました。同市などで東日本大震災後の復旧支援にあたるうち、災害時の支援に加え、地域医療の改善にも協力したいとの考えからです。高度救急医療への迅速なアクセスが困難な同市周辺地域で、平常時に救急患者を搬送するヘリコプターの運航サービスがあることは、地域住民に安心・安全をもたらすことから、ピースウィンズもオールラウンドヘリコプターと連携してきました。
ピースウィンズは、拠点設置に欠かせない格納庫の建設を支援したほか、フォークリフトや夜間灯火設備などの資機材を提供。今回、ピースウィンズが照明機材の整備に協力したことにより、これまでヘリコプターの運用ができなかった日没以降への運用拡大が期待されます。
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写真左:ARHの渡部事務局長(右)と打ち合わせをするピースウィンズ角免
写真右:ピースウィンズが支援した格納庫に駐機中のヘリ
オールラウンドヘリコプターはこれまで、地域医療や災害対応のためにヘリコプターを活用する協定を、自治体では宮城県気仙沼市と同県南三陸町(いずれもシビックフォースを含む三者協定)、病院では同県石巻市の石巻赤十字病院と同市立本吉病院との間で締結。2013年10月に医療用多目的ヘリの本格運航を開始しました。今後も医療機関や自治体との連携を強めていく方針です。
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写真:運航開始式典でテープカットする関係者(2013年10月23日)
オールラウンドヘリコプターの渡部圭介事務局長(救急救命士)は以前、静岡県熱海市の消防本部に勤務していましたが、震災をきっかけに現職に。「気仙沼から仙台まで車で患者を搬送しようとすると片道2時間半かかる。同乗していく医師は引き継ぎを含め6時間拘束される。常勤医師も救急車も少ない気仙沼では、それも大きな痛手」と厳しい状況を指摘します。そして、「気仙沼での取り組みは医療過疎地域にヘリを配備するという新しいモデル。防災拠点の整備という役割とともにピースウィンズの理解と協力を得られて大変心強い」と話しています。

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