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震災から半年、気仙沼市にて「子どもたちとの向き合い方」研修会を実施

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、震災以降これまでの間、気仙沼市を中心として、避難所、仮設住宅、児童館などにおいて子どもたちが安心して遊べる場所を提供してきました。特に夏休み中は、スポーツなどを通じ、体を動かすことで心的ストレスを解消したり、創作活動を通じて自由に自己を表現できるようにしたりするため、さまざまなイベントを実施してきました。

PWJは、気仙沼市において震災から半年あまりを迎えた9月26日に、子どもたちと直接関わりのある指導者を対象に、研修会を行いました。この研修会は、PWJがこれまで培ってきた子ども支援の活動経験を踏まえ、気仙沼市内の全7か所の放課後学童クラブで働く指導員17名を対象に実施しました。
放課後学童クラブは、教育委員会の管轄外であることから、国からの補助や支援が届きにくいという現状があります。また、参加した指導員の方々は、グラウンドが使えないため、室内の狭いスペースでの遊び方を工夫しなければならなかったり、限られた資金でどのようにクラブを運営していったらいいか、さらには、震災から半年が経ち保護者の仕事が再開するにつれて預けられる子どもの数が増えていく状況にどう対応していくかなど、それぞれ悩みがありました。
研修会は、それぞれの参加者が抱えるこうした悩みについて話し合うとともに、長期化する被災生活の中で、子どもたちと接するうえでの問題点の解決につながるような考え方の一つを紹介することを目的として実施しました。今回の半日の研修会では、参加者の間で、それぞれが直面するさまざまな課題が挙げられ、意見が交わされました。

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研修会のようす(左右とも)(C)PWJ

PWJからは「ムービング・フォワード」というプログラムを紹介しました。「ムービング・フォワード」は、身体を動かすだけでなく、チームワークや最後まであきらめない精神力などをサポートすることを理念とするプログラムです。研修会では、「ムービング・フォワード」の基本的な考え方について説明する簡単な講義の後、実際に屋外で、あまりスペースがなくても体を動かして遊べるゲームを行いました。
参加者からは、「遊び場スペースがないのが悩みだったが、本日のやり方を取り入れていきたい。」、「震災からしばらくは、いろいろなことを大目に見てきたが、そろそろ締めるべきところは締めていくべきか悩んでいた。今日の講義を聞いて、自分たちが思っていたことが裏付けられた気がした。」「子供との接し方について悩むときもあるが、研修会に出向く時間の余裕がない。こうして気仙沼で研修会が行われ、他の参加者の方と情報交換などできて助かった。」などの感想が寄せられました。

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「困難にぶつかっても起き上がる」精神力を
ヨットに例えて説明するPWJ松田(C)PWJ
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限られたスペースでも遊べるゲームを体験(C)PWJ

PWJは、今後も気仙沼市内の放課後学童クラブを定期的に訪問し、それぞれの放課後学童クラブが自立して運営していけるための支援を継続していきます。

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