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私たちの活動

50回を超えた「ふるさと学習会」 南三陸にしっかり定着

コミュニティの再生を将来担うことになる子どもたちに、地域のよさを知ってもらい、さらに地域の外にも目を向けてもらおうと、ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、2012年6月から南三陸町で「ふるさと学習会」(ふる学)のサポートを続けています。
開始から1年経ち、ふる学は地域にしっかり定着し、地元住民主体の団体が企画・運営を行なうようになり、学校や教育委員会との連携も強力になりました。
7月上旬、町内のトマト農家で開かれたふる学では、甘いトマトをほおばって歓声を上げる子どもたちやお母さんたちの姿がありました。

収穫したトマトをガブっ!
収穫したトマトをガブっ!

ふる学は、「南三陸町アフタースクール事業」として始まりました。
町の自然や産業などについて、町の大人たちが「町民先生」となって子どもたちに伝えるのが、取り組みの一つの柱です。
この部分は、旧志津川町(2005年に旧歌津町と合併して南三陸町に)で実施されてきた「ふるさと学習会」と共通していて、旧志津川町出身のPWJスタッフ、西城幸江が故郷を思う「原風景」でもありました。
震災後、PWJなどの支援団体が現地入りし、地元外の多くの企業や団体が復興支援にかかわりました。
PWJは、「息の長い支援をしたい」「子どもたちのために、もっとできることがあるのではないか」という強い思いを持つこれらの企業・団体に、「企業先生」として、ふる学に関わっていただくことを考えました。
これが、ふる学のもう一つの柱となりました。
当初は、仮設住宅や商店街でチラシを配っていましたが、2012年10月からは町内の小学校5校の全校児童にチラシを配り、申し込みを受け付ける体制ができました。
2013年5月からは、地元有志からなる一般財団法人南三陸町復興推進ネットワークが企画・運営の主体となり、PWJはサポート役に徹することになりました。
今回の「町民先生」は、トマト農家の小野正道さんら
今回の「町民先生」は、トマト農家の小野正道さんら

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保護者やジュニア・リーダーと一緒に、いざビニールハウスへ
7月6日(土)の学習会は、同町歌津中在(うたつなかざい)にある(株)小野花匠園(小野正道代表取締役)のビニールハウスで、トマトの収穫を体験。参加した約30人の子どもたちは、味見をすると一気にテンションが上がり、先生役の小野さんたちから「『はるちゃんトマト・姫』『プチぷよ』を、それぞれ10個、おみやげ用に採ってください」と言われると、興奮気味に赤い実を探し、つるの先についたトマトを次々に採っていました。
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説明を聞きながら、真っ赤なトマトに目は釘づけ    おいしそうなトマトをみつけると、うれしくなるよね
「子どもたちが喜んでくれるかなと思ったけど、大丈夫だった。私まで楽しかった」と、2人の女の子と一緒に初めて参加したお母さん。小野さんは「農業を通じて、地元の子どもたちのために何かできないかと思ってきた。トマトを持って帰って、それで親子の会話が増えたら、それだけでもいいのかな」と話していました。
この日の学習会には、同町教育委員会との連携により、町教委が組織している「ジュニア・リーダー」の中学生4人も初めて参加。「子どもたちが元気で、楽しかった。震災前の地区は、ばらばらになってしまっているから、こういう行事を通じて、もっと交流していきたい」などと感想を話してくれました。
トマト収穫体験は人気が高く、50人以上もの申し込みがあったため、翌週の7月13日(土)にも同様の内容で実施されました。
※ふるさと学習会は、2012年6月〜2013年4月まで、PWJがジャパン・プラットフォーム(JPF)の助成金と皆さまからのご寄付により実施しました。
2013年7月からは、一般財団法人南三陸町復興推進ネットワークが、JPF「共に生きる」ファンドの助成を受けて実施しています。
▼関連リンク
東北での現地活動ルポ 南三陸町のコミュニティ強化を支援 2013.5.9
https://global.peace-winds.org/activity/report/tohoku/3187
touhokuteamのブログ 南三陸町アフタースクール事業開始! 2012.08.05
http://ameblo.jp/pwj-touhoku/entry-11318967833.html

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