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私たちの活動

3000万円分の薬と医療機材を提供

ピースウィンズ ・ジャパン(PWJ)は、最近のイラクにおける治安悪化にともない、一時的に国際スタッフ(本部から派遣されているスタッフ)を国外に退避させていますが、1996年の団体設立当初から関わっている経験豊富なスタッフをはじめ、100人以上のローカルスタッフが現在もイラク支援活動を継続しています。
治安回復の遅れや公共サービスの停滞によって、イラクの住民の生命・健康に影響が出る事態を懸念し、PWJはこのほど、患者10万人分の医薬品と医療機材、計約3000万円相当を購入し、現地の行政当局に提供しました。
現地ではイラク戦争終結後、国連などによる人道支援は再開されましたが、医療・衛生などの公共サービスは滞りがちで、人々の生命や健康への影響が心配されています。また、度重なるテロ事件により、国連や他の国際NGOも一時撤退や活動縮小を余儀なくされ、事態のさらなる悪化が懸念されています。
こうした危機的状況に対応し、PWJは1月21日、モスル・ドホーク・アルビル各県の保健局へ、合わせて10万人の患者が2カ月間に使用するだけの医薬品・医療機材(約3000万円相当)の提供を開始しました。
提供しているのは、特に不足している慢性疾患(高血圧・糖尿病・喘息など)の薬や点滴器具、注射器具など医療用品、計20種類。地元の業者を通じてシリア・トルコ・イランなどから調達しました。
PWJでは、モスル・ドホーク・アルビルの3県に続き、スレマニア県とキルクーク県の保健局に対しても同様の医薬品・機材の提供を始める予定で、これらの医薬品・医療用品は、保健局を通じて各県内の病院・診療所に配布されます。
保健局によれば、3県内には、カルテに登録されているだけでも合わせて約10万人の慢性疾患患者がいます。医薬品が不足しているために患者たちはこれまで、公立病院で診察は受けられても、院外の民間の薬局で薬を購入するしかありませんでした。民間の薬局は値段が高いうえに、取り扱っている医薬品の種類も限られています。他の支援団体が撤退していることもあり、PWJによる医薬品の支援は、保健局や病院関係者から非常に高く評価されています。
なおPWJはまた、モスル・ドホーク・アルビル・キルクーク・ディヤラの各県で、病院・診療所や給水施設など、大小合わせて19の生活関連施設の改修工事・機材提供を計画。すでに10以上の施設で工事を開始しています。

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