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私たちの活動

支援は引き続き大規模に

イラク国内の治安情勢悪化に伴い、ピースウィンズ ・ジャパン(PWJ)も国際スタッフ(本部から派遣されているスタッフ)を一時的にイラクから退避させるなどの対応をとっています。しかし、越冬対策をはじめ、支援の必要性は高く、かつ急を要することから、PWJは100人以上の現地スタッフを中心に現地での活動を継続しています。PWJは引き続き、イラクでの活動を大規模に展開していきます。
PWJのイラク支援事業は、現地駐在の国際スタッフを中心に、短期・長期の出張者や現地スタッフが協力して実施してきました。しかし、情勢の悪化により、人道支援活動にかかわる日本人スタッフが攻撃対象となる危険が高まったことから、11月下旬以降、イラク国内に国際スタッフを滞在させない処置をとりました。
 PWJのイラク現地スタッフの多くは、大きな制約の中で活動を続けざるを得なかったフセイン政権下での支援活動をともに担ってきており、経験も豊富で、国際スタッフとも強い信頼関係で結ばれています。現在は連日、日本に帰国中のイラク事業コーディネーター・豊岡正道ら国際スタッフが現地のスタッフと電話やメールで連絡を取り合いながら、支援活動を続けています。日本国内では入手の難しい治安情勢にかかわる情報の収集も彼らが中心となって行い、東京事務局とともに分析を行います。
PWJでは今後も、1996年以降イラクで活動してきた経験を生かし、現地の情勢を慎重に見極めながら、もっとも適切と考えられる方法でイラクでの活動を続けます。なお、国際スタッフの現地入りについては、現在のところ未定です。
JPFの協力受け越冬支援など実施
2003.12.26
12月11日、ピースウィンズ ・ジャパン(PWJ)が計画していたイラク北部での越冬支援と医療施設の改修などの活動について、ジャパン・プラットフォーム(JPF)からの支援が決定しました。PWJはスタッフの安全確保に万全を期しながら、イラクでの活動を継続します。
JPFの支援が決まったのは、PWJの「イラク緊急支援事業(3)」。イラク北部地域(ニネヴェ、アルビル、ドホーク、ディヤラ、タミーム、スレイマニアの各県)の約60万人を対象に、1.戦争によって略奪・破壊を受けた医療施設など重要生活関連施設の改修と機材提供、2.国内避難民の越冬支援や帰還民再定住地の住環境の改善、を進めます。JPFからの支援の規模は約2億2000万円。実施期間は12月から3カ月間です。
緊急の課題となっているのが、テントなどで生活する国内避難民への支援。イラク北部では冬季、平野部で氷点下10度、山間部では氷点下20度まで冷え込むことがあります。しかし、子ども服や灯油などの購入・入手が困難な避難民が少なくありません。また、旧中央政府とクルド人自治区との間の軍事境界線付近では、フセイン政権下で社会基盤の整備が遅れていたり、イラク戦争による空爆などの被害を受けたりした地域が少なくありません。医療施設や給水設備、学校などの整備が進まなければ、帰還した住民たちが生活できずに再び避難民となって流動化する可能性があります。
PWJでは、国内避難民や帰還民再定住地などを対象とした、越冬のための生活用品の配布や巡回診療、医療施設・給水施設・学校の改修などを進めていきます。
PWJでは今後も、一般のみなさまからの寄付に加え、JPFなどからの資金も活用して、イラク復興に向けた支援活動をさらに活発に展開していきます。
PWJイラク緊急支援事業(3)で計画している事業
1.重要生活関連施設の短期改修および機材提供
アルザフラヴィ病院 急患病棟(ニネヴェ県モスル市)
イブン・アルシーナ病院 冠疾患集中治療病棟(同)
モスル障害者職業訓練施設(同)
アスキ・カラカ診療所(アルビル県)
ハタール診療所(ニネヴェ県)
アル・ティシーニ診療所(タミーム県キルクーク市)
結核・胸部疾患病院(同)
地域医療機関への医薬品・機材提供
(スレイマニア・キルクーク・アルビル・モスル・ドホーク各地域)
給水支援(タミーム県ザブ・アルムワハド、デハグ・タパ、
カサバット・アルザブの各地区)
2.国内避難民への越冬支援や帰還民再定住地の住居環境の改善
ニネヴェ県モスル地域シハン地区 ケスカラ、カンダラ、マムラシャン各村)
アルビル地域マクムール地区 カラチ小行政区
ディヤラ県カナキン地区
ドホーク、スレイマニア、キルクーク地域

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