ピースウィンズ・ジャパンは、紛争や災害などの脅威にさらされている人びとに対して国内外問わず支援活動を行うNGOです。

海外人道支援

Overseas

2005.11.2

ムラボー地域の復興支援をより重点的に

インドネシア 海外人道支援

2004年12月のスマトラ島沖地震・津波から約10カ月。ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は災害発生直後から、アチェ州の州都バンダアチェと、西海岸のムラボー周辺で被災者支援活動を続けてきましたが、支援に関する現地の状況を踏まえ、農業支援をはじめとするムラボー地域の復興支援をより重視した事業展開を図っています。

PWJスタッフとともに参加者とのミーティングを行なう現地NGOスタッフ

PWJスタッフとともに参加者とのミーティングを行なう現地NGOスタッフ
(C)Peace Winds Japan

アチェ州では多くの国際援助団体や現地NGOが地道な支援活動を続けています。このうち、バンダアチェや一部の海岸地域は、外部とのアクセスが比較的容易なことや津波による直接的な被害が大きかったことから、注目も高く、援助活動が活発です。

一方、PWJが当初から支援を続けているムラボー周辺では、道路事情が極めて悪いこともあって、PWJ以外に支援を行う団体は、最近までほとんどありませんでした。時間がたつにつれ、バンダアチェのような地域と、あまり注目されない地域との間に「支援の格差」が生まれていました。

こうしたなか、PWJはムラボーで、農業支援を中心とした復興支援に取り組んでいます。この地域では、海岸に近いため多くの住民が被災したアロンガン・ランバレック郡から、内陸にあるウォイラ郡に、多くの被災者が避難してきました。ともに、農業で生計を立てていた人が多く、避難民も避難先で農業を始める意欲を持っていたことから、PWJは、以前からウォイラ郡に住んでいた農民と避難してきた農民の両方を対象に、種子や肥料、くわ、シャベルなどの農業資材を配布。農業研修センターを修復し、野菜栽培や養鶏、ヤギの飼育についてのトレーニングを開始しました。また、ココナッツ油やピーナッツの皮むき、精米などを行う加工施設も再建しました。

さらに、ウォイラ郡から海岸沿いの故郷に戻る避難民も出てきたことから、PWJでは、沿岸地域でも種子や農業資機材の配布を実施。避難民が沿岸地域に帰還し、再定住ができるよう促しています。

益々高度な技術を用いて作品を作る刺繍グループ 

写真左:益々高度な技術を用いて作品を作る刺繍グループ
写真右:刺繍グループの作品はバンダアチェ市内の洋服店で販売が開始されている
(C)Peace Winds Japan

学校制服の作成を行なう裁縫グループ参加の女性

学校制服の作成を行なう裁縫グループ参加の女性
(C)Peace Winds Japan

バンダアチェでPWJは、緊急支援に引き続き、菓子作りやカフェの経営、刺繍・裁縫などの仕事再開のための支援を行い、物資・資金の提供と貸付を進めてきました。5月にこの事業が始まってから4カ月が経過し、参加者たちの業績も順調なうえ、PWJとしては支援の行き届いていないムラボー地域をより重点的な活動拠点としていきたいとの方針から、8月31日をもってこの事業をアチェの地元NGOに委譲。グループ運営や貸付金の返済のモニタリングなどを引き継ぎました。

事務所も撤収しましたが、幼稚園建設などの事業も進行中のため、PWJスタッフが定期的にバンダアチェに入って、現地の状況の把握や事業内容の確認などを行っています。

再建されたカフェでは毎日美味しいアチェコーヒーが人びとを楽しませている

再建されたカフェでは毎日美味しいアチェコーヒーが人びとを楽しませている
(C)Peace Winds Japan

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