SHARE
facebook X LINE
私たちの活動

人命救助めざし、レスキュー訓練に挑む

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、広島県神石高原町で災害救助犬の育成を続けていますが、今年に入って新たに、犬が発見した負傷者を自分たちの手で救い出せるよう、基礎的なレスキュー技能を身につけるための訓練を始めました。若手の男性スタッフたちが専門家の指導のもと、厳しい訓練に励んでいます。

IMGP4786%20new.jpg

負傷者に応急手当をして担架に乗せる訓練

10月下旬の訓練では、体力づくりを兼ねて町内の山に登りました。重さ約15キロのリュックを背負い、ルートを考えながら、雨に濡れた山道を進みます。途中、岩から滑り落ちた人を見つけたという想定で、救助活動が始まりました。呼吸や出血などの状態を確かめると、三角巾や止血帯を使って手際よく応急手当を施します。負傷者を担架に乗せ、無線で連絡を取りながら、4人がかりで約300メートル先の山頂まで運びますが、人間の体重を支えて坂を登るのは予想以上に厳しく、スタッフは息を切らせて取り組みました。

yamanobori.jpg
荷物を背負っての山登り

集中力を養うため、わずかな凹凸を頼りに壁面をよじ登る「ボルダリング」にも挑戦しました。体につけた金具にロープをかけて安全を確保し、手の指先、足のつま先に神経を集中させます。小さな突起物や草につかまり、体を引き上げようとしますが、少しでも油断すれば足が滑り、握力もだんだん落ちてきます。この日は1人しか最後まで登りきれませんでした。

IMG_8283%20new.jpg
ボルダリングの訓練

1月に始まった訓練では、ジャッキやチェーンソーを使ったがれきの除去、ロープと器具による高所からの降下など、主に地震の現場で必要となる技能を繰り返し学んでいます。また、海や川での水難救助、山中での野営など、特殊な状況を想定した訓練も経験しました。すべてに共通して試されるのは、体力やチームワークはもちろんですが、置かれた状況を冷静に判断し、どうするべきかを自分の頭で考える力です。
メンバーの一員である藤崎啓は「訓練は厳しいですが、東日本大震災を目の当たりにし、1人でも多くの生命を救いたいという強い気持ちで取り組んでいます」と話します。次の災害に備え、いつでも出動できる態勢を整えるため、スタッフたちのチャレンジが続きます。
◎PWJは、緊急災害時の初動対応力を強化するため、災害救助犬を育成しています。皆さまのご参加よろしくお願いします。

SHARE

SUPPORTご支援のお願い

支援が必要な人々のために
できること

ピースウィンズは世界各地の地震・洪水・干ばつなどの自然災害と、
紛争や貧困など人為的な要因によって
生命や生活の危機にさらされた人を支援しています。
また、復興・開発のために支援を行います。