ピースウィンズ・ジャパンは、紛争や災害などの脅威にさらされている人びとに対して国内外問わず支援活動を行うNGOです。

2011.10.14

地域福祉への貢献めざしセラピー犬育成を開始

広島(神石高原)

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)が4頭の捨てられた子犬たちを広島県動物愛護センターから譲り受け、育成を始めてから1年が経とうとしています。秋の色が日増しに濃くなっている神石高原町の災害救助犬訓練センターで、私たちトレーナー2名が、満1歳になった4頭のトレーニングを懸命に続けています。

これまで4頭の訓練を重ねる中で、それぞれの犬の適性をつぶさに観察し、訓練の進捗や成果を確認してきたところ、個性や適性を踏まえて、それぞれの育成方針を変えていくことが望ましいという判断に至りました。その結果、4頭のうちの2頭については、引き続き災害救助犬として訓練していきますが、おとなしくて愛嬌のあるリーベとカズについては、神石高原町役場から依頼があったことも考慮し、福祉施設などで暮らすお年寄りの方々のための「セラピー犬」として訓練していくことにしました。
ただ、セラピー犬と災害救助犬では、求められる役割も訓練方法も異なりますので、この2頭をセラピー犬として活躍できるように育成していくことは、私たちトレーナーにとっても新たなチャレンジであり、身の引き締まる思いで毎日訓練に励んでいます。
神石高原町は65歳以上の人が42%を超えており、高齢化対策が大きな課題です。このたびのセラピー犬育成事業は、犬との触れ合いを通じて、お年寄りに癒しや楽しみを提供し、少しでも元気になっていただくことを目的としています。リーベとカズの2頭については、これまでと同様の基礎訓練を行う一方で、町内の介護施設の協力を得て週1回ほどのペースで訪問し、実際にお年寄りに触れていただく活動も始めたところです。

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写真:お年寄りと触れ合うリーベ(C)PWJ

これは、犬たちを新しい環境に慣らす訓練の一環として行っているのですが、普段はあまり笑顔が見られないお年寄りも訪問を心待ちにしてくださったり、犬を見ることで会話が弾んだりと、初回から良い変化の兆しがみられています。来年の春頃まで、こうした訓練を重ねながら、その成果を確認していく予定です。
一方、夢之丞と杏は、救助犬としての能力を高めるべく、最近は咆哮(吠えること)訓練や「かくれんぼ」を取り入れた訓練などに力を入れています。8月には災害救助犬を育てている他団体の方々がはるばる関西から神石高原を訪れ、一緒に訓練を行い、情報交換をすることができました。

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写真左:施設付近で捜索訓練を行う杏
写真右:咆哮訓練が板についてきた夢之丞
(C)PWJ

訓練センターの隣にあり、PWJが運営を委託されているドッグランは、オープンからちょうど半年。リピーターのお客様や、夢之丞たちの応援をしてくださる方も増えています。
このような地域の方々の温かい励ましが、私たちトレーナーにとって一番の支えであり、犬たちとともにますますがんばらなければならないと感じています。これからも応援をよろしくお願いいたします。

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