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私たちの活動

処分前の子犬4匹が災害救助犬の候補に

PWJでは、広島県神石高原町と連携し、同町上豊松のレジャー施設にて災害救助犬の訓練センターを開設する準備を進めています。11月1日からは、PWJスタッフで犬のトレーナー2名が神石高原町に移住し、当面の飼育場所となる小屋の改装や防寒対策、備品の購入などの作業を行っています。
11月24日には、PWJ代表理事の大西と災害救助犬プロジェクトのアドバイザーであるドッグトレーナー岸良一さん、また、災害救助犬を訓練していく担当トレーナーの藤崎、佐野、尾道事務所長國田が三原市本郷町にある広島県動物愛護センターを訪れました。

愛護センター所長からの説明によると、現在、日本全国で年間29万頭の犬猫が殺処分され、広島県でも昨年5200頭が殺処分せざるを得ない状況があるそうです。センターは、飼い主のモラル向上や捨てさせないためのルールづくり、また学校教育や譲渡の働きかけなど、改善に取り組んでいます。PWJのレスキュー犬育成事業によって捨て犬に対する社会の意識が高まること、また保護された犬が人道支援のため国際的に活躍することを大変期待しているそうです。
その後、引き取り手が見つからず殺処分予定だった、およそ生後3か月の犬の譲り受けを決定しました。この子犬は、ケージの扉を開けて抱き上げられると、緊張のためか全身をずっと震わせていました。処分用ケージの通称“ドリームボックス”から生還し、夢と希望を託す意味を込めて、「夢之丞(ゆめのすけ)」と名付けられました。「処分場の中で過ごしていたわけだから相当なストレスを感じていたはず。失った人間との信頼関係をどう取り戻すかが最初の課題だ。」と岸さんは話していました。
PWJのトレーナー二人も、複雑な思いで難しい選択を迫られました。「犬にとっては家庭犬としてかわいがられるのが一番幸せだけど、飼い主の見つからなかった犬が、将来人と社会に役立つ犬に成長してくれればいいと思う。」夢之丞のほかに3匹の子犬を譲り受け、カズ、リーベ、杏(あんず)と名付けられました。
その後、雄と雌2匹ずつ計4匹の子犬たちは、ワクチン接種を受け、今は暫定的にトレーナー達の自宅で過ごしています。食欲も旺盛、トイレのしつけもきちんと出来、順調に成長しています。今後、寄生虫の駆除が完全に終わり健康状態が安定したら、訓練センターに移り、訓練が始まる予定です。将来、緊急災害の支援現場でガレキの下から人を見つけ出すという可能性に向かって、最初の一歩がスタートしました。

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▲杏    ▲カズ
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▲リーベ  ▲夢之丞
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