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【広島】どんな災害現場にも対応できる力を ~強い決意で訓練に挑むレスキューチーム~

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、災害救助犬の育成と並行して、犬が発見した負傷者を自分たちの手で救い出せるよう、基礎的なレスキュー技能を身につける訓練を2012年から続けています。訓練は3年目に入り、指導にあたっている専門家の方は「動きもチームワークもずいぶん良くなってきた」と話します。今回は、3月下旬に見学したレスキューチームの訓練の様子をお伝えします。
レスキュー
●登はん訓練
主に津波などの災害を想定し、高い場所にいる要救助者を助けるための登はん訓練を行いました。今回は、従来の資機材を使った訓練に加え、ロープのみで木に登るという新たな訓練にも挑戦しました。機材の助けを借りられない分、少し時間はかかりましたが、登り終えた隊員から「どこに集中すると登りやすいか」というアドバイスを次の隊員に伝え、より無駄のない動きに仕上げていきました。実際の災害現場に出ると、理想とする条件がすべてそろわない中でレスキュー活動を行わなければならない場面も予想されます。そうした状況にも対応するため、普段から訓練に幅をもたせ、現場で柔軟に動けるように取り組んでいます。
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●斜め担架降ろし訓練
次に、火災などで建物の屋上に残された要救助者を助ける訓練を行いました。屋上と地上の間にロープを張り、担架をそのロープにくくりつけて要救助者を運びます。今回は立ち木を建物に見立てました。リーダーの指示のもと、数名が木にロープをかけ、それ以外の隊員は資機材を使って素早く担架を作り上げていきます。すべての作業を終えると全員が集まり、使用したロープの長さや機材の種類に誤りはなかったか、作業に重複はなかったのかなど、実物を見ながら一点一点を確認していきました。
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●チロリアン渡り訓練
最後に、様々な救助に応用できるチロリアン渡りの訓練を行いました。身体につけたカラビナ(金属環)にロープを通して仰向けの状態で宙吊りになり、上半身の力でロープをたぐり寄せて、往復約40メートルの距離を渡っていきます。隊員の一人は「災害が起こった時、考えなくても体が動き、瞬時に何をすべきか判断できるように、よりレベルを高めていきたい」と話していました。
体力的にも精神的にも厳しい訓練を見ていて、「どんな現場にも対応できるプロのレスキュー集団に」という強い決意が、隊員たちの原動力になっていると感じました。今年3月には災害救助犬のハルクが、国際的な基準で行われる瓦礫捜索試験のA段階に合格するなど、目に見える成果も現れて来ました。来たるべき災害に備えたチームの奮闘に、今後も注目していきたいと思います。
(報告:内藤みわ=事業部インターン)
※PWJは、緊急災害時の初動対応力を強化するため、災害救助犬を育成しています。皆さまのご支援をよろしくお願いします。

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