ピースウィンズ・ジャパンは、紛争や災害などの脅威にさらされている人びとに対して国内外問わず支援活動を行うNGOです。

海外人道支援

Overseas

2019.9.25

【バングラデシュ】ロヒンギャ難民危機発生から2年-データベース

バングラデシュ 海外人道支援

2017年8月、70万人のロヒンギャの人々がミャンマーでの暴力から逃れてバングラデシュへやってきてから2年以上が経ちました。現在のロヒンギャ難民キャンプの人口は90万人を超えています。先月、8月22日には、バングラデシュ・ミャンマー両政府によって、ロヒンギャのミャンマーへの帰還が計画されましたが、帰還を希望する難民は現れず、昨年11月に続き今回も帰還は実現されませんでした。

危機が長期化の様相を呈する中、私たちピースウィンズ・ジャパン(PWJ)の支援の在り方もまた、状況に合わせて少しずつ変化してきました。

PWJが運営する診療所

PWJが難民キャンプで運営している診療所は、約3万2000人の人口を抱えるキャンプ14における中心的な医療機関です。ここに住む難民たちと地域住民の健康を守るため、医療の質の向上に重点を置き、専門家を派遣してこの課題に取り組んでいます。例えば、診療・処方内容をデータベース化し、適切な薬が適切な量で処方されているかどうかを確認したり、専門家によるスタッフ向けの研修を行い知識と技術の向上をはかったりといった活動を継続してきました。

シニア医師によるデング熱に関する研修の様子

データベースができたことにより、キャンプ内での疾患の傾向が見えてきたり、処方の問題点も明らかになってきました。これを受けて薬の処方の方針が見直され、必要のない薬の処方がかなり少なくなってきたのは大きな成果の一つです。疾患の傾向の情報は、保健医療分野で活動する支援団体間でも共有され、感染症蔓延の予防などに役立てられています。そして、危機の長期化が避けられなくなった今、糖尿病や呼吸器疾患などの非感染性疾患(Non-Communicable Diseases)の患者への対応も重要な柱の一つとなってきています。PWJ診療所のデータベースからも非感染性疾患の患者が一定数受診していることは認識されており、この対応は今後の課題です。

医師の診察の様子

データベースと一口に言っても、その運用には多くの苦労を伴います。日本では、保険証と診察券を持って病院へ行くのが当たり前、病院には電子カルテがあって、医師は診察の履歴を確認しながら患者の診断を行うのが当たり前になっています。しかし、ここにはそんな「当たり前」はありません。「IDカードを持ってきてくださいね」と何度念押ししても、IDカードがないままやってくる患者さんは絶えません。診療所にはパソコンが一つしかないため、毎日診療後に現地スタッフが、手書きの診断記録と処方箋を確認しながら、エクセルシートに約200人分の診療情報を打ち込みます。難民キャンプのインターネット環境はとても悪いため、一日が終わり宿舎に戻ってからようやくこのデータが共有されます。簡単に入手できそうに思える情報も、ところ変われば、苦労の末にようやく手に入れられる貴重なデータなのです。

PWJの診療所ではこれからも、バングラデシュ人と日本人が協力し、質の良い医療の提供を通じてロヒンギャ難民と地域住民の健康を守っていきます。
皆様の温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

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