ACTIVITY
私たちの活動

バングラデシュBANGLADESH

バングラデシュでの活動

2017年に隣国ミャンマーのラカイン州で起きた武力弾圧により、多くのロヒンギャの人々がバングラデシュに逃れてきました。

 

2022年現在、約90万人以上が厳しい環境のもと生活する難民キャンプで、現地NGOと協働し、難民、および周辺に住むバングラデシュの人々に対し、診療所での医療サービスの提供、お産の介助や地域で保健衛生啓発活動などを行っています。

バングラデシュの基礎データ

国名
バングラデシュ人民共和国(People's Republic of Bangladesh)
首都
ダッカ
面積
14万7千平方キロメートル(日本の約4割、バングラデシュ政府)
人口
1億6,935万人(2021年、世界銀行)
言語
ベンガル語(国語)、成人(15歳以上)識字率:75.6%(2020年、バングラデシュ統計局)
民族
ベンガル人が大部分を占める ミャンマーとの国境沿いのチッタゴン丘陵地帯には、チャクマ族等を中心とした仏教徒系少数民族が居住
宗教
イスラム教徒88.4%、その他(ヒンズー教徒、仏教徒、キリスト教徒)11.6%(2020年、バングラデシュ統計局)

バングラデシュで解決したい課題を教えて!

 

2017年8月、ミャンマー西部ラカイン州に住むイスラム少数民族ロヒンギャが、国軍による武力弾圧を逃れ、隣国のバングラデシュに多数流入しました。

バングラデシュのコックスバザール県には30以上の避難民キャンプがあり、新たな流入や出産などで現在も避難民の数が増え続け、約96万人が暮らしています。
住居は簡素な資材で作られ、密集しています。
安全な水を得ることやトイレの数が限られている地域もあり、不衛生な環境から感染症が広がりやすいリスクがあります。

家庭でのお産も少なくなく、妊産婦の死亡率がバングラデシュ国全体の平均値よりも高いことから 母子の命を守るために産前健診を4回以上受けることや施設での出産、出産後の健診受診が求められています。
また、長期化する避難生活により、糖尿病や高血圧などの慢性疾患の課題も大きくなっており、治療だけでなく病気の予防を行っていくということも大切になってきています。

ピースウィンズの活動を通して、改善されたことを教えて!

ピースウィンズは、2017年10月から現地で医療機関を運営する現地提携団体と共に、コックスバザールの避難民キャンプで緊急医療支援を開始しました。
その後、キャンプ14で診療所を開設し、同キャンプ内で唯一、分娩サービスを提供してきました。また避難民や周辺地域のバングラデシュ人から保健啓発活動を行う人材を育成し、産前・産後健診や診療所での出産の重要性も伝えてきました。

その結果、2022年の調査では8割以上の女性が産前健診の必要回数を知っていて、79%の妊産婦が4回以上の産前健診を受診するようになったのです。
76.5%が施設で出産したと回答し、そのうち7割は前回は自宅で出産していたことから、本人や家族の意識の変化が確認できました。

また、高齢者や障害者など弱い立場の人たちのうち7割以上が、育成したコミュニティボランティアの支援により、必要な時に医療サービスなどを受けることができていました。
衛生面では、94.3%が手洗いを適切に実践し、95%が自宅の衛生管理が適切に感染症の予防対策が行われるようになりました。

今後活動を続けるにつれ、より改善できそうな所は?

キャンプ14全体で見ると、4回以上の産前健診を実施している妊婦は11%とまだまだ低く、本人や家族への啓発活動とそれを繰り返し実施する保健人材の育成が必要です。
また、産前健診の重要性の理解は進んでいますが、出産後の健診については不十分です。
キャンプ14の診療所での出産率は66%で徐々に向上していますが、保健セクターが目標とする80%には届いていません。まだまだ改善の余地があります。

また高齢者や障害者に対する支援では、日常的に身体を動かすことが健康増進にもつながりますが、身体の不自由により難しい人たちも多くいます。
そこで、日本からリハビリの専門家を迎え、日常生活動作の障害の程度を基に、自分や家族で実践できるストレッチや運動療法などのリハビリを導入していくことを計画しています。コミュニティボランティアにも知識や技術を伝え、より多くの世帯で普及していくことを目指しています。

SUPPORTご支援のお願い

支援が必要な人々のために
できること

ピースウィンズは世界各地の地震・洪水・干ばつなどの自然災害と、
紛争や貧困など人為的な要因によって
生命や生活の危機にさらされた人を支援しています。
また、復興・開発のために支援を行います。

活動エリア

支援している国を選ぶ