ピースウィンズ・ジャパンは、紛争や災害などの脅威にさらされている人びとに対して国内外問わず支援活動を行うNGOです。

海外人道支援

Overseas

2008.9.4

干ばつに対応して緊急給水事業を開始

アフガニスタン 海外人道支援

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)が水資源調査などの活動を続けるアフガニスタン北部で、深刻な干ばつが発生しています。飲料水や家畜のための水、農業用水が不足し、住民たちは「生活用水の給水がなければ移住するしかない」と訴えています。こうした事態に対応するため、PWJは日本政府(外務省)とも協力して、水不足の深刻な約70の村を対象にした緊急給水事業を開始しました。安全確保に従来以上に慎重を期しながら、借り上げた給水車を使って、サリプル川からくみ上げた水を村の貯水槽などに給水していきます。

2006年の緊急給水事業

2006年の緊急給水事業
(C)Peace Winds Japan

今回の干ばつの原因は、雨期(冬期、前年11月〜5月)の降水量不足です。サリプル州内のサリプル郡とサヤド郡の乾燥域には、湧き水や河川、井戸がなく、住民のほぼ全てが天水(降水)の貯水に依存した天水農業を行っているため、降水量不足の影響を大きく受けています。
住民や家畜の飲み水や生活用水を手に入れるために、こうした村の住民たちは気温40度を越す炎天下、徒歩やロバで片道3〜5時間かけて水源に行き、20〜40リットルのタンクを持ち帰ります。この水くみは多くの場合、子どもや女性によって行われています。
さらに、農業用水の不足も大きな問題です。中央アジアではイナゴの大発生による被害も出ていて、春まき小麦などの穀物の収穫量が大きく減っています。収入が激減した農家から、種もみや家畜などを売って生活費にあてる家も出てくると、来年まく種がなくなるなどして、その影響は今年限りのものではなくなります。
こうした状況のため、住民のなかには、水や支援を求めて村を離れ、国内避難民として川沿いなど水のある場所に移住する人も出始めています。多くの村がアフガニスタン政府地域復興開発省のサリプル支局(SRRD)やPWJ事務所を訪れ、緊急給水支援を要望しました。また、サリプル州議会の緊急会議も開かれ、サリプル政府はUNAMA(国連アフガニスタン支援ミッション)とアフガニスタン政府地域復興開発省(MRRD)へ、干ばつ被害に対する支援要請を行いました。

給水車の活用(2006年)

写真左:給水車の活用(2006年)
写真右:貯水槽への給水(2004年)
(C)Peace Winds Japan

PWJは、早くから干ばつ対策の必要性を感じ、関係機関との話し合いなど準備を進めてきましたが、外務省から日本NGO連携無償資金協力が得られることになり、緊急給水事業がスタートしました。対象者は約70の村の約70000人です。
緊急給水により、住民は最低限の飲料水を得ることができるようになれば、住民は村を離れずにすみ、女性や子どもたちは毎日の水くみから解放されます。
アフガニスタンでは日本人が巻き込まれる事件が発生するなど、安全確保が課題となっていますが、PWJでは関係機関・団体とも緊密に連絡を取り合い、安全を最優先にしながら、住民と地域にとって重要な活動を継続していく方針です。
※PWJはアフガニスタン支援を続けています。詳しくはこちら

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