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スリランカの現地活動ルポ

スリランカの現地活動ルポ

【スリランカ】農業・酪農業展示会に参加して

2016.10.20

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)のスリランカ事務所では先日、大学生のインターンシップを受け入れました。参加した宇都宮大学2年生の斉藤有海さんが今回の体験を報告してくれましたので、ご紹介します。

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大学のプログラムで9月1~23日までの3週間、スリランカの東部州トリンコマレ県で活動するPWJの下でインターンシップをさせて頂きました。今回は、PWJがサポートする農業・酪農の協同組合が参加した展示会(9月16~18日開催)の様子を中心に報告します。

展示会は東部州の農業省が主催し、開催場所はムトゥール郡のサンプール地区という、十数年にわたり軍の基地や経済特区として使用され、昨年解放された場所でした。PWJがサポートする協同組合も、牛乳回収所や精米所の運営と並行して今回の展示会への参加を決め、乳製品や有機伝統米などの商品を出品しました。このような大きなイベントへの参加は初の試みだったということですが、今後の活動に活かせる貴重な機会になったのではないかと感じました。

特に、牛乳回収所では、展示会に向けてミルクトフィーという牛乳で作るお菓子やアイスクリームを大量に生産する必要があり、準備段階から組合理事やスタッフは忙しそうでしたが、一方でとても充実しているようでした。初めてのことも多く、いつまでに、何を、どれくらい準備する必要があるのか、PWJも情報の整理を手伝いながら、理事やスタッフが中心となって議論を重ねていました。その後は、議論を経て作成された計画表を基に、PWJが進捗状況を理事やスタッフと共に確認していました。

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ミルクトフィーの準備に取り掛かる牛乳回収所のスタッフら

展示会の数日前は、牛乳回収所全体が準備に追われ、緊迫した空気に包まれていました。そんな中、私もミルクトフィーのパッキング作業を手伝ったのですが、準備に取り掛かる回収所の人たちは生き生きと笑顔を交えながら作業をしており、その姿がとても印象的で、自分自身も楽しく作業することができました。

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PWJのスタッフと共に完成したトフィーの袋詰めを手伝う著者(右奥)

展示会当日はたくさんの人で賑わい、特に多くの子どもたちがアイスクリームを求めて展示ブースに集っていました。組合理事や牛乳回収所のスタッフも慣れない中で接客や会計を積極的に行っており、普段とはまた違った姿が見られました。準備段階では製品を作ることだけで手いっぱいのようでしたが、当日は来場者からの好評を得て、売り上げを徐々に伸ばしていきました。今回のようなイベントに参加できたことは、彼らが自分たちの事業を自身の手で展開していく重要なきっかけになったのではないかと思います。また、イベントには行政機関の人に限らず、子どもたちや家族連れの人も多く来場しており、自分たちの住む地域に関心を持つ人が多いのだと感じました。

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写真左:来場客で賑わう牛乳回収所のブース、同右:慌ただしく商品準備や会計を行う理事とスタッフたち

この展示会のみならずインターンを通して感じたことは、スリランカでは地域と人々との結びつきがとても強いということです。日本でも協同組合は多く存在しますが、スリランカではお互いに助け合ってもっと良くしていこうという意識がより強く感じられました。

こうした意識は自助を促し、良い地域・良い国をつくっていく上で重要だと思いますので、スリランカの人々は多くの可能性を持っていると思います。その一方、品質管理や事業運営などの面で、まだNGOからのサポートが必要な部分もあると感じました。完全に自分たちの手で全てを行っていくには時間がかかるかもしれませんが、地域の人々と深く関わりながらサポートをしていくPWJのような組織と共に少しずつ歩みを進め、より発展していくことを願います。

*本事業は、外務省「日本NGO連携無償資金協力事業」による資金や寄付金などにより実施しています。

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