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アフガニスタンの現地活動ルポ

アフガニスタンの現地活動ルポ

治安と天候に留意しながら水位計修復を続行

2010.1.21

アフガニスタンでピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、限られた水資源を農業などに有効に活用することをめざして、水資源の調査を進めています。しかし、2009.10.07のレポート「洪水で被害を受けた観測機器の修復進行」でも報告したように、2009年春先から初夏のころまでにサリプル州内各地で多発した洪水により、PWJが川の流量を観測している水位計9カ所のうち5カ所が被害を受けました。アシアバッド村に設置した水位計の修復については、先のレポートで報告しましたが、残る4つのうち、3つで修復が進んでいます。

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継続して行っている河川流量の調査
(C)PWJ/Atsushi KOJIMA

河川流量は、河川水を用いた灌漑農業が盛んなサリプルでは、非常に重要なデータです。サリプルは、他のアフガニスタンの地方と同様、非常に雨が少ないので、河川水を流域内の村落間で配分して灌漑農業を行っています。生産性が高く持続的な灌漑農業を行うためには、この河川流量データを用いた農業計画が欠かせません。PWJが行っている河川流量の継続的な観測は、サリプルの将来への投資なのです。
そのためPWJでは、現地の水資源管理局とも話し合い、2009年5月から水位計の修復を行っています。
アシアバッド村での機器の再設置後、大統領選挙などの影響による治安の悪化で修復作業を中断していましたが、10月下旬以降、他の水位観測地点でも修復を始められるようになってきました。治安は相変わらず不安定で、サリプル州内でもあちこちで反政府勢力の活動が続いていますが、安全には最大限に配慮しながら、修復を行っています。ボガウィハザラ村での水位観測所の建設が終わり、アポノジ村、ラグマン村での建設工事が進行中です。

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再建中の水位観測所
(C)PWJ/Atsushi KOJIMA

継続的な水資源調査のためには、2009年のような洪水が起きても被害を出さないような頑丈な観測所を建設しなくてはなりません。村の長老たちとも話し合い、将来予想される洪水の規模を想定しながら、予算の許す範囲でできるだけ強度の高い設計にしました。

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写真左:長老会との話し合い
写真右:洪水に耐えられるよう、側面を補強
(C)PWJ/Atsushi KOJIMA

ボガウィハザラ村での水位観測所建設には、約2カ月を要しました。他の2カ所も、治安と天候に留意しながら修復作業を進めています。

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ボガウィハザラ村の水位観測施設が完成
(C)PWJ/Atsushi KOJIMA

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アフガニスタンの動向に関するニュースは日々、届きます。これは、今後のアフガニスタンの国情が国際社会に対して大きな影響を与えることの証左といってもいいでしょう。アフガニスタンにおける凄まじい貧困を抱えた人びとの暮らしの安定が、ひいては日本の人びとの暮らしにまで影響するのです。
国のあらゆる部分にほころびが出ているアフガニスタン。そのなかで暮らす人びとを支援することは、アフガニスタンの国づくりの一端を担うことだといってもいいでしょう。PWJは、微力ながらもそんな気概をもって支援活動を行っています。
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