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モンゴルこれまでの最新情報 2004

謄写版についてのトレーニングを受ける先生たち


原紙に文字を書いてみる


学級新聞制作に向けた話し合い


2日目は文集づくりにも取り組みました
2004.09.25
都市部以外の教育支援へ謄写版事業


ピースウィンズ ・ジャパン(PWJ)では首都ウランバートルや地方都市エルデネットで教育支援の事業を続けています。しかし、地方から都市への人口流入が続き、その背景に地方の教育環境整備の遅れがあるとの考えから、PWJは地方部での教育支援事業を開始しました。電気のない学校でも印刷物を使った教育が行えるようにするための、謄写版(ガリ版)導入のパイロット(試験的)事業です。

モンゴルでは地方の電化が遅れ、日中、電気が使用できない学校が多くあります。コピー機やコンピュータは使用できないため、教育現場でも大量の印刷物を作成することは少なく、必要な場合には大きな紙に張り出したりしています。大量の複製が必要な場合は、タイプライターや手書きで、同じものを何度も作成することもありました。電気がない状況でも印刷物を作成できるようにし、地方の教育水準の向上につなげるため、PWJは電気を使わない簡易印刷機「謄写版(とうしゃばん、通称ガリ版)」の活用を計画。モンゴル教育文化科学省の協力と日本政府(外務省)の資金援助を得て、謄写版導入を進めるパイロット事業を開始しました。

今回の事業では、ドンドゴビ県、ウムヌゴビ県の合わせて15の学校に謄写版を導入。8月16−17日の2日間、ドンドゴビ県の県庁所在地マンダルゴビ市に、15校から1人ずつの教員と、両県教育局から各1人の職員を集め、謄写版のトレーニングを行いました。

講師役を担当したのは、日本で謄写版の専門家からトレーニングを受けたPWJ海外事業部の上田香。初日、謄写版についての説明を行った後、使用方法のデモンストレーションを実施。学級新聞や、授業・学校で使用される配布物の作成にも取り組みました。2日目は文集作りを行い、今後の謄写版利用に必要な備品の補給方法などについても説明しました。

トレーニングに参加した教員が戻った後、各学校で謄写版の活用が始まります。消耗品は教育文化科学省が補給することになっています。PWJは11月ごろ、各学校を実際に訪れて、利用方法や管理状況を調査し、課題がみつかれば改善を図っていきます。

オープニングセレモニーで歌を歌う子どもたち


1年のご褒美として洋服を受け取る子ども


ホルホグは骨の周りが特に美味しい!


皆でつくった料理をゲルのなかで食べます


友だちと一緒に笑顔で記念撮影
2004.07.15
草原で過ごす夏休み 
サマーキャンプがはじまりました


皆さま夏休みはどのように過ごされるのでしょうか? モンゴルでは、既に夏休みが始まっています。PWJの児童保護施設ホッタイルの子どもたちが首都ウランバートル郊外の草原で過ごす恒例のサマーキャンプも開幕! 今年は2つの真新しいゲルもお目見えし、子どもたちも大喜びです。

モンゴルの夏休みは6月中旬から約2カ月。毎年、ホッタイルの子どもたちはガチュールトの草原でサマーキャンプに参加します。首都ウランバートルを離れ雄大な自然のなか、モンゴルの伝統的なゲルで寝起きしながらのびのびと過ごす時間は、家族と離れて暮らす子どもたちの心のケアにも役立ちます。

今年は支援金をいただき、新しいゲルを2つも購入できました。これで、サマーキャンプ用のゲルは計7つ。車でキャンプ地に近づいていくと、新しいゲルの白さが目立っています。扉も中の柱も、伝統的なゲルの彩色が施されていてとてもきれいです。古いゲルのなかには、傷みが気になり始めていたゲルもあったので、子どもたちは大喜び。他団体に比べると小ぢんまりとしたPWJのサマーキャンプも、年々設備が整ってきています。

オープニングセレモニーの日は汗ばむくらいの快晴。子どもたちも、夏休みの始まりを実感したのか、大はしゃぎでした。セレモニーは子どもたちの歌が中心です。この夏は小さい子どもが増え、新しい子どもも多く、音程は少々曖昧・・・。日本語の歌も歌いますが、何回も歌っているうちに編曲・編詩されていったようで、オリジナルとはかけ離れたものになっています。それでも元気いっぱいに歌う姿はとても可愛らしく、夏の到来を喜ぶ気持ちがあふれていました。そのほかにセレモニーでは、学校に通い続けた「ご褒美」に新しい衣類が配られます。この1年間、特に頑張った子どもは特別に表彰もされました。

サマーキャンプでも普段と同じように、食事の準備は子どもたちがします。初日の昼食は、恒例の羊肉料理「ホルホグ」。羊肉を野菜と石と一緒に缶にいれ、火にかけて作ります。今回は羊3頭を買い、子ども40人と先生たち、スタッフの合計約60人分を作りました。これに、ジュースとスイカが献立です。日本人スタッフには少し脂っこく感じるホルホグも、子どもたちはペロリと平らげていました。

子どもたちはキャンプでひと夏を過ごし、9月の新学期には少したくましくなってホッタイルに戻ります。
2004.05.12
正規校への編入試験を前に、勉強中!


PWJが運営する補習校では、5月末に行われる正規学校への編入試験を前に、子どもたちが勉強に打ち込んでいます。PWJの補習授業は、モンゴル第三の都市、エルデネット市郊外の3地区で実施中。この編入試験に合格すれば、貧困のために学校を中退した子どもたちも再び、学校へ戻ることができるのです。

エルデネット市には、他の都市と同様、多くの貧困層に属する住民が暮らしています。こうした住民たちの多くは、雪害などの自然災害によって遊牧業を廃業し、職を求めて地方から移り住んだ人びと。毎年、新たな家族がエルデネットの貧困層に加わり、そういった家庭の子どもたちの多くは学校に通うことができません。

モンゴルでは、学校から中退した子どもが復学するためには、国によって認められた補習授業を受けることが義務付けられています。しかし、エルデネット市には国の運営する補習校が市の中心部にあるだけで、貧しい住民が多く暮らす郊外にはありませんでした。また、国の機関では文房具などは支給されず、鉛筆やノートすら用意できない家庭の子どもたちが通うには困難な状況でした。

そこでPWJは、エルデネット市のなかでも特に貧しい3つの地区(ゲル地区、ゴビル地区、ゴミの山)で補習授業を実施しています。補習授業に通う子どもたちには文房具などの勉強道具や衣服を支給し、子どもたちが正規の学校に復学できるように支援しています。

現在は3つの補習校に60人弱の子どもたちが登録しています。先生はそれぞれ1人ずつ。生徒一人ひとりの年齢と学力に応じて、違う内容を教えています。正規の学校へ復学を希望する子どもには、そのための勉強も必要です。5月末に行われる編入試験は、2つの補習校の生徒たちが受験を予定。いま、追い込みの勉強をしています。この活動を通じ、1年間で25〜30人の子どもが学校に戻ることが期待されています。







24人が登録していたゲル地区での補習授業。2人が兵役につき、1人は(18歳)仕事がみつかり、夜に先生に課題を見てもらっています。


 
ゴビル地区では公立学校の教室を1室借りて補習授業を行っています。

学校を中退した子どもたちは、補習授業を経て、学校へ復学します。子どもたちには洋服も支給します。
 


ゴミの山には、ゴミの収集によって生計を立てている家族が暮らしています。


ゴミの山の教室


日本でも知られているロシア民話「大きなカブ」


手作りのテレビ画面の下には、
きちんとメーカーの名前も!


「しゃがあ」をコマに使ったモンゴルのゲーム


PWJスタッフにも難しかった知恵の輪


天気予報で「ホッタイルの天気」をアナウンス中


最後はみんなでおもちゃの歌を合唱

 

2004.02.06
冬休みにおもちゃ手作り


1月12日から23日まで、モンゴルの学校は冬休み。PWJが運営している保護施設「ホッタイル」で暮らす3歳から18歳までの41人の子どもたちのうち、学校や補習授業に通っているのは34人。冬休みの間は、ホッタイルの先生たちと一緒に一日を過ごします。

冬休みの間、ウランバートル市内にある2つのホッタイルから子どもたちが集まり、おもちゃを作りました。遊びを兼ねた子どもたちへのトレーニングで、指導をしたのはいつも子どもたちの世話をしている先生。グループでの作業を通して、集中力や協調性を養います。

おもちゃの材料となるのは、紙や布、木、「しゃがあ(羊の骨)」など。「しゃがあ」は、モンゴルの伝統的なゲームのコマや、占いの道具として使われます。この日のために、学校の友だちや先生の知り合いに協力してもらって用意した「しゃがあ」は1000個以上になりました。

モンゴルには実にさまざまなゲームがあり、チェスのようにコマを使うものだけで、何と200種類! このうち、今回は20種類のゲームが完成。ゲームのほかにも、指人形や知恵の輪など、子どもたちは次々と作品を完成させていきました。どのおもちゃも出来が良く、とくに知恵の輪は、先生にも解けないほどの本格的なものができあがりました。

最後は手作りの舞台をテレビの画面に見立てて、完成した人形たちを使った上演会。テレビのアナウンサーの真似をする子もいました。天気予報コーナー「ホッタイルの天気」では、「台所が一番暖かいでしょう」とアナウンスされるなど、ユニークなアイディアも飛び出します。先生が作詞作曲した「おもちゃの歌」も合唱し、楽しい冬休みとなりました。
 
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