特定非営利活動法人
ピースウィンズ ・ジャパン
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イラク共和国

世界中の目を釘付けにしたイラク戦争。その間も、ピース ウィンズ・ジャパン(PWJ)は日本人6人を含む150人以上のスタッフで支援を継続しました。PWJは団体設立の1996年以来、北部クルド人自治区で国内避難民や無医村に暮らす人々、未亡人などを支援してきました。この地域はフセイン政権下での制約が多く、支援機関もごく僅か。そのなかでPWJは、水、食糧、燃料や住居など、人々の生活を支える事業を実施してきました。もし戦争中に支援が中断したならば、こうした人々がさらに窮地に陥ることは明らかでした。それどころか、戦争が起これば人々は一層の支援を必要とします。

7年間の活動を通して築いた経験と、現地の人々やスタッフとの厚い信頼関係もあり、PWJは、できる限りの治安対策を講じながらも、イラクに留まり支援を継続することを決めました。クルド人自治区では活動規模を拡大し、村や国内避難民キャンプでの巡回診療、医療機関への医薬品提供、生物・化学兵器対応医薬品の備蓄、緊急生活物資の配布などを行いました。隣国イランでも、戦争によってイラク難民が流入する事態に備えて支援物資を備蓄。その後、大規模なイラク難民の発生は免れたことから、備蓄物資はイラン政府へ供与しました。しかし、戦争終結後も治安状況の変遷は激しく、ついには人道支援機関にまで被害は拡大。PWJを含む多くの団体が活動の縮小や制限を余儀なくされています。幸いPWJは、熟練した現地スタッフと強固な組織基盤によって、日本人スタッフの一時的な離任中でも支援活動は継続して行っていますが、治安の改善の見通しがつかない状況で、さらなる復興支援の展開は困難な状況に直面しています。

しかし行政の体制が整わないなかで、PWJなど人道機関による活動が重要な役割を果たしていることも事実です。PWJは4月中旬から、クルド人自治区外のモスル、キルクークおよびバグダッドにも活動範囲を拡大。医療機関や学校など、荒れ果てた公共施設に対して、改修や機材・医薬品提供など復旧支援を行いました。また、戦争から半年以上がたった冬になってもテント生活を続けている国内避難民に対しては巡回診療と生活物資配給を実施し、その越冬を支援。不安定な状況が続くなか、PWJは今後も必要に応じた緊急支援を行うとともに、より長期的な復興支援と人々の生活向上に取り組んでいきたいと考えています。

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